【神戸】リージョ新監督がベンチ入りするも5連敗。苦境に喘ぐ現状にポドルスキは...

2018年09月29日 松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

5失点した守備面だけが問題ではない。ポドルスキが課題に挙げたのは2試合連続無得点の攻撃陣

ポゼッションサッカーを目指すなかで、ポドルスキ(10番)は攻撃陣をどうまとめていくのだろうか。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ28節]神戸0-5鹿島/9月29日/ノエスタ

 またしても凱歌を挙げられず、気が付けばチームは5連敗だ。

 神戸は前節の浦和戦で4失点を喫した守備陣を立て直せず、鹿島に5発叩き込まれた。攻撃陣もアンドレス・イニエスタが不在だったとはいえ、2試合連続無得点。0-5の大敗を喫し、今節も浮上のきっかけを掴めなかった。16位・鳥栖との勝点差も6。ACL出場を狙うどころか、J1残留が現実的な目標になりつつある。
 
 苦境に喘ぐなか、鹿島戦後にルーカス・ポドルスキが口を開いた。「言い訳はない。この負けを受け入れないといけないし、皆さんが見ての通りの試合だと思います」と素直に完敗を認め、チームとしてエクスキューズを付けられない結果と内容であると総括。

 続けて、「ここ2試合の9失点はミスから始まっているので、個人的に直さないといけないと思っている。ミスから失点は生まれる。それが自分たちのミスから生まれたのか、相手に作り出されたミスなのか。キャプテンとしてこういう負け方をしたのでファンに申し訳なく思う」と守備の改善が急務であるとした。
 
 ただ、ポドルスキは、ディフェンス面だけが低迷の理由でないという。5連敗中に攻撃陣が僅か2得点しか挙げられていないからだ。「5点を取られたことに目を向けないといけないけど、ほとんど得点を取れていないことにも目を向けないといけない」と元ドイツ代表の10番は話し、ネットを揺らす方法を考える必要があると話した。
 
 現在の神戸は、この鹿島戦で就任後初めてベンチに入ったファン・マヌエル・リージョ監督の下で新たなスタートを切ったばかり。(今節は手続きが間に合わず、リージョ監督はコーチとしてベンチ入り)。ポゼッションサッカーを浸透させている最中で、ポドルスキも簡単に結果が出るわけでないのは十分に理解している。

 とはいえ、得点が生まれていないのは事実。実際にこの試合もボールをつなぐことはできても、最後の局面で崩し切れていない。ペナルティエリア内に侵入したのも数えるほどで、決定機もほとんど作れなかった。「現実的にならないといけないし、ひとつ先に進んでいかないといけない。でも、目標としてやりたいサッカーがあるのでそこに向かって進まないといけない」とポドルスキは話し、理想のサッカーを実現させたい一方で勝つためにはもっとシンプルにゴールを目指す作業も必要だと考えている。

 次節までに神戸は課題を解決できるのか。ポドルスキが攻撃陣をいかにしてまとめ上げていくのか注目だ。

取材・文●松尾祐希(サッカーダイジェストWeb編集部)
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