フル出場の長谷部、数的不利でのEL白星発進に貢献! 酒井不出場のマルセイユは無観客のホームで痛恨逆転負け…

2018年09月21日 サッカーダイジェストWeb編集部

59分に10人での戦いを余儀なくされたが…

状況的に勝点1でも御の字だったが、終盤にチャンスを逃さず、逆転に成功したフランクフルト。長谷部(20番)は冷静にプレーし続け、その役割を十分に果たした。 (C) REUTERS/AFLO

 9月20日(現地時間)、2018-19シーズンのヨーロッパリーグ(EL)グループステージが開幕。グループHでは、マルセイユが1-2でフランクフルトに敗れた。
 
 マルセイユはこれまでレギュラーの酒井宏樹がベンチスタート。一方、フランクフルトはブンデスリーガでは3試合出場なしの長谷部誠が、DFBカップ1回戦以来となる先発出場を果たした。
 
 ヴェロドロームでの一戦、昨シーズンのマルセイユ・サポーターの不祥事のペナルティーとして無観客で行なわれることとなり、静かなスタジアムに選手や監督らの声が響くなかで、プレーは展開された。
 
 試合は開始3分で早くも動く。酒井の代わりに右SBに就いたサールがドリブルで敵陣を進んで縦パス。これを受けたトバンがクロスを入れ、オカンポスがダイレクトでゴール左隅に流し込んで、ホームチームが先制ゴールを奪った。
 
 幸先良くリードしたマルセイユだが、その3分後、CBのラミが右足を負傷し、グスタボとの交代を余儀なくされる。
 
 対するフランクフルトは、右サイドを時折攻略し、右SBのダ・コスタが好クロスをゴール前に入れる。そのダ・コスタは14分、FKからトッロが頭で落としたところをダイレクトで詰めるが、シュートはクロスバーを越え、このチャンスを活かせない。
 
 マルセイユは29分、トッロのバックパスに反応したジェルマンがGKと1対1の場面を迎えたが、GKトラップにシュートコースを塞がれ、追加点の絶好機を逸してしまう。ホームチームは40分にもパイエの好パスからトバンがシュート、これで得たCKからオカンポスがヘディングシュートを放つも、トラップにキャッチされた。
 
 スタジアム同様、試合も静かな展開で進んだ前半。長谷部はボランチの一角として守備では広い範囲を動き回り、危険な縦パスに対してはしっかりした対応を見せ、攻撃では冷静に展開。36分、最終ラインでの横パスが流れ、トバンにダイレクトシュートを浴びた場面では肝を冷やしたが、全体的に安定したプレーを披露した。
 
 後半、最初に攻勢に立ったのはフランクフルト。前半は効果的な攻撃の数が少なかったアウェーチームは選手交代を施し、投入されたミュラーがすぐにチャンスに絡む。そして52分、彼のシュートがブロックされて得たCKから、ニアに走り込んだトッロが頭でゴールネットを揺らした。
 
 試合を振り出しに戻したフランクフルトは、再び主導権を握ったホームチームの攻撃をうまくかわしていくが、59分、パイエへのファウルでウィレムスが2度目の警告を受け、数的不利を強いられてしまう。
 
 攻撃の駒(デグズマン)を下げてDFのファレットを投入したフランクフルトに対し、マルセイユはパスを繋いで揺さぶりをかけ続け、トバンがミドル、セットプレーからのヘッドと、フィニッシュまで持ち込む。
 
 防戦のフランクフルトは73分、久々の攻撃でアレが縦パスをキープし、後方から走り込んできたミュラーへラストパス。決定的な場面となったが、シュートはプレに辛うじてセーブされた。
 
 77分、マルセイユはパイエの右サイドのクロスに飛び込んだトバンが合わせるが、ゴールマウスを捉えられず、悔しさを露わにする。勝点3を得たいホームチームは、攻勢ながらもなかなか決定的な場面を作れない。
 
 トバンに代えてミトログルを投入し、前線の駒を増やして決勝点を狙うホームチームだが、ジェルマンやロペズのシュートも決まらず。逆にフランクフルトの反撃を許し、終了間際の88分、DFのフィードがカットされ、ここから左サイドを攻略されて、交代出場のヨビッチに決勝ゴールを与えてしまった。
 
 フランクフルトにとっては、痛快な逆転劇。長谷部は後半の運動量は落ちず、守備陣を支え続けて、勝点3獲得に貢献した。
 
 10月4日に行なわれる次節、マルセイユはアポロン・リマソルとアウェーで、フランクフルトはラツィオとホームで、それぞれ対戦する(今節のラツィオ対アポロン戦は2-1で前者の勝利)。
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