【移籍市場の舞台裏】ローマが宿敵ラツィオを出し抜いた、アストーリ電撃獲得の内幕

2014年07月24日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

カリアリとの契約更新から数時間後に交渉が一気に進展。

ミランの下部組織出身で、イタリア代表にも名を連ねる実力派。27歳のアストーリが、電撃的な展開でローマに新天地を求めた。 (C) Getty Images

 かねてからラツィオが獲得を目指していたカリアリのCBダビデ・アストーリが7月23日、2015年6月に切れる契約を3年間更新、その数時間後にローマとの移籍交渉が一気に進展してその日のうちに内定するという電撃的な展開で移籍を決めた。
 
 ラツィオは移籍金500万ユーロ(約7億円)+ボーナス100万ユーロ(約1億4000万円)という条件をオファーしていたが、カリアリはこの条件を受け入れず、交渉は停滞していた。そこに割って入ったのがローマだった。
 
 23日にまずカリアリがアストーリとの契約を延長すると、その直後からワルテル・サバティーニSDが獲得に向けた交渉に乗り出し、わずか数時間で買い取り義務付きレンタル(レンタル料200万ユーロ=約2億8000万円、移籍金600万ユーロ=約8億4000万円)での移籍について基本合意を取り付けた。
 
 決め手になったのは、ラジャ・ナインゴラン獲得時に築かれた両クラブ間の友好的な関係。契約内容についてはまだ細部の詰めが残っているが、ローマ移籍は実質的に決まったと見て間違いない。ライバルにしてやられたラツィオは、このニュースに怒った一部のサポーターが、イグリ・ターレSDに詰め寄って抗議するという一幕も。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
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