【仙台】代表合宿を経た197センチ守護神に求められるプレー水準。森保ジャパン定着に向けた課題は?

2018年09月17日 小林健志

「あまり代表で得たことを活かそうとは考えなかった」とはいうものの…

FC東京戦で絶好のパフォーマンスを見せたシュミット。チームの4位浮上に大きく貢献した。写真:川本 学

[J1リーグ26節]仙台1-0FC東京/9月15日(土)/ユアスタ
 
 FC東京に1-0で勝利し、ついに4位に浮上した仙台。好調のチームを支えるのは、この日の無失点勝利に貢献し、日本代表にも選出された身長197センチの長身GK、シュミットダニエルだ。
 
 FC東京戦では、いわゆるビッグセーブこそなかったが、しっかりと間合いを詰めたなかでの至近距離のシュートストップや、クロスへの対応に冴えを見せ、非常に良いリズムでプレーができていた。「飛んできたボールに対してどれだけ良い準備ができるかを今日は意識していた。自分と向き合った試合だった」と振り返ったシュミット。
 
 いつもはペナルティエリアを飛び出してのプレーを見せることも多いが、FC東京攻撃陣のプレスが速く、自陣でブロックを組んで守る時間も長かったことから「相手の前線の速さを意識し、今日は押し込まれていたので、自分が広い範囲を守るというよりゴールのところで自分の仕事をするという試合だった。あまりバタバタしないように意識して、相手の速いプレッシャーも楽しみながらやった」と基本的にペナルティエリア内で落ち着いてプレーすることを心掛けたのが功を奏した。
 
 日本代表での活動を終えると、翌日すぐに仙台の練習に合流。代表合宿で得たものをどう活かそうとしたかを問われると「あまり代表で得たことを活かそうとは考えなかった。今自分が出せるものを出して一試合一試合戦おうと思った」という。
 
 それでも「森保さん(森保一・日本代表監督)がよく言っていたリスタートはテンポを早く始める、ということは意識したが、それがこのチーム(仙台)に合っているかどうかは反省するところもある。みんな落ち着きたい時もあったのに早く投げて、迷惑をかけた部分もある。それをやったからといって代表へのアピールになるのかどうか……。うまく使い分けて味方が倒れているのに投げてしまったということの無いように気をつけたい」と代表合宿での意識が自然と出たようだが、仙台のやり方に合わせることも今後意識したいという。
 

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