【広島】鳥栖に思わぬ黒星…青山敏弘が「自分たちが試されている」と語る、その真意が実に頼もしい

2018年09月16日 志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

「プレッシャーの中でどうブレずにやれるか」

思わぬ黒星で青山はブレない重要性を説いた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ26節]鳥栖 1-0 広島/9月15日/ベアスタ
 
 残留を争う鳥栖を相手に思わぬ黒星を喫した。
 
 首位を快走する広島はアウェーの鳥栖戦に臨み、76分にFKから高橋祐治にヘディング弾を決められ、0-1で敗れた。データを見るとポゼッション率は46%対54%、シュート本数は9本対17本。どちらも相手を下回っており、試合の主導権を鳥栖に握られていた。
 
 そんな試合後、キャプテンの青山敏弘はゲームをこう振り返った。
「セットプレーからやられるのは今年あまりなかったので。こういう日もあるのかな。でも、そういう日だからこそ、セットプレーで取られない強さを後ろは見せる必要がある。後ろはよくやっていたと思うけど、鳥栖はセットプレーが強い。レフェリーを含めてスタンドもだいぶ鳥栖に持っていかれた試合だったので、そういうのも含めて最後の一本で守らなきゃいけない。そこが課題かな」
 
 流れの中では相変わらずの堅守で鳥栖の攻撃を封じていた。ただ、気がかりだったのは青山の言う通り、その中で攻めあぐねて1本のセットプレーでやられたことだろう。これまで培ってきたストロングポイントが、結果に結びつかなかった。それでも、主将はブレないことの重要性を説いた。
 
「残り8試合は最後まで接戦でいくと思っている。それはこっちもプレッシャーがある。ただ、そのプレッシャーの中でどうブレずにやれるかが勝負だと思っている。この1試合に負けて、チームとしてどう振る舞うか。そこは経験ある選手がしっかりとやらないといけない。もちろん、悔しがることも必要だし、すべてをポジティブに持っていくのは難しいけど、自分たちならそこも経験があると思うので、やっぱり連敗しないこと。そこはやっていきたい」

 残り8試合で2位の川崎との勝点差は6に縮まった(川崎は消化試合がひとつ少ない)。依然として首位をキープしていても、プレッシャーはあるだろう。ただ、これからは15年の優勝経験を糧にしながら、「チームがブレないことが一番」大事だ。だからこそ、この状況で青山は「自分たちが試されているなと感じます」と語り、タイトル獲得に向けて気を引き締めた。
 
取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
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