「トーレスのほうが良い選手なので」権田修一がパトリックを抑えられた理由を語る

2018年09月16日 志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

「普段からフェルナンド・トーレスと練習で対峙している」

権田は広島の攻撃を抑えたCBコンビを称えた。写真:徳原隆元

[J1リーグ26節]鳥栖 1-0 広島/9月15日/ベアスタ
 
「はっきり言って、うちのフェルナンド・トーレスのほうが良い選手なので」
 
 広島のパトリックを抑えられた要因について、鳥栖の守護神・権田修一はこう言った。たしかに、ホームに首位チームを迎え、1-0で完封勝利を飾ることができたが、その言葉の真意とはなんだろうか。
 
「普段から高橋祐治やジョアン(・オマリ)はフェルナンド・トーレスと練習で対峙している。彼を止めるのに比べたら、そんなに(パトリックとのマッチアップは)たいした問題じゃない。パトリック選手はJリーグで点を取っているかもしれないですけど、ちょっとジョアンが何回かひっくり返っちゃったくらいで、あとはあんまりピンチにならなかったのは、そういうところもあるのかなと思います」
 
 権田の言う通り、広島戦の目立ったピンチは後半、左サイドでJ・オマリがパトリックと入れ替わったシーンくらいだろう。同じエリアで似たようにもう一度突破を許したが、どちらも守護神のセーブもあってゴールを割らせなかった。
 そのふたつの場面を除けば、高橋祐もJ・オマリもパトリックに対してエアバトルで互角の戦いを演じていた。また前者に関してはカバーリングも冴えており、クリーンシートの立役者だったと言える。彼らの守備力についても、権田は"トーレス効果"だと説明した。
 
「トーレスのようなレベルの高い選手がサガン鳥栖に入ってくれるのは良い効果がある。普段の練習で金崎夢生もそうですけど、彼らのようなレベルの高い2トップと常に練習で対峙できる。空中戦で言えば豊田(陽平)選手と競り合うことができる。そういうところは日本でトップクラスの3人だと思うので、そういう選手たちと対峙できて成長できている部分もあると思う」
 
 F・トーレスに加えて金崎や豊田も加入した後半戦は、広島(〇1-0)、川崎(△0-0)、FC東京(△0-0)と上位3チームにすべて無失点。これも、今夏に加入した強力攻撃陣の効果なのかもしれない。
 
 首位の広島に大金星を挙げ、15位に順位を上げた。残留争いは続くが、それだけ鳥栖の守備陣に絶大な影響を与えているのだから、今度は強力アタッカー陣のゴールラッシュに期待したい。
 
取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
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