名手イニエスタのおじいちゃんが故郷で営むバーと「心温まるストーリー」

2018年09月13日 サッカーダイジェストWeb編集部

バーの内部はまるで「イニエスタ・ミュージアム」

週末に再開するJリーグで、イニエスタはどんな妙技を見せてくれるのか。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 今夏から、J1リーグのヴィッセル神戸でプレーしている元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ。スペイン国内では無論レジェンドと敬われ、故郷の街にはブロンズ像が建ち、「イニエスタ通り」や「イニエスタの泉」も存在するほどだ。
 
 そんなイニエスタの故郷、フエンテアルビージャは、ワインの栽培が盛んな小さな町だ。そこに「ルガンズ・バー」はある。ここは、テレビの大画面で試合を見て、たったひとりの選手を応援する場所だという。イニエスタひとりのプレーをだ。英大衆紙『The Sun』が特集記事で紹介している。
 
 バーのオーナーは、イニエスタの祖父に当たるアンドレス・ルガンさん。「昔は、アンドレス(イニエスタ)がどこにいたのか知りたければ、店の外を見ればよかった。彼は常に道端でボールを自由自在に操っていたからね」と話し、昔を懐かしむ。
 
 店は1975年に開業したが、すでに閉鎖されている。ただし、「イニエスタがプレーしている時にだけ」オープンするそうだ。例えば、スペイン国中が祈るような気持ちで見守った2010年のワールドカップ決勝、オランダとの大一番。イニエスタが決勝点を決めた延長戦の116分には、バーの周辺で地震が確認されたほどだったという。

 
 この限られた空間は、かつてイニエスタが学校帰りに宿題をし、食事をした場所でもある。現在は、古いサッカーのユニホーム、スパイク、そして数え切れないほどの記念品と雑誌や新聞の切り抜きで覆われ、ちょっとした「ミュージアム」となっているのだ。貴重な幼い頃からの軌跡が展示されており、旅行者やバルセロナのファンも多く訪れる、ひとつの観光名所となっている。
 
 バーに飾ってあるほとんどの切り抜きは、ルガンさんが地元の新聞売り場で仕入れてセレクトしたもの。「ある日、量が多くなりすぎてしまったので、どうするべきか分からなくなってしまった。だから、すべてバーに飾ることにしたんだ」と説明する。

【PHOTO】イニエスタの祖父、伝説のバー、そして生まれ育った故郷の街並み…貴重なカットはこちら!

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