コスタリカ戦をどう戦う?森保監督は西野ジャパンから得た“教訓”を強調

2018年09月10日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

「規律を守り、協力し合う日本人の良さはもちろんですけど」

コスタリカ戦の前日会見に臨んだ森保監督。初陣ではどんな采配を見せるのか。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

「ロシア・ワールドカップにスタッフとして帯同させていただいて、前監督の西野さんがチームに働きかけたアプローチは素晴らしいなと思った。自分なりに、その機会に経験させていただいたこと、学ばせていただいたことを、チームに落としこんでいきたい」
 
 日本代表を新たに率いている森保一監督は、翌日にコスタリカ戦を控える9月10日、前日会見に出席。そこで、ロシア・ワールドカップでベスト16に導いた西野朗前監督を称賛した。
 
 西野監督の傍らでコーチとして働いた森保監督は、どんな教訓を得たのだろうか。ワールドカップから引き続き、現チームへと落とし込んでいく部分のひとつが、『日本人らしさ』だという。
 
「はっきりとした定義はなくても、『日本人らしく』というのは、なんとなく感覚で分かるところはある。ひたむきに戦うところ、タフに粘り強く最後まで戦い抜くところ。サッカー、そしてスポーツを観ている方にいろんなメッセージをお届けするのに1番必要な部分かなと思います。そこはロシアのワールドカップでもチームとして出来ていた部分、そこはやっていきたい。そして、日本人が持っている技術に自信を持ってやること、勇気をもってトライしていくことを選手には求めていきたい」
 

 コスタリカ戦も含めて今後の代表チームにとって、西野前監督も強調していた「日本人らしさ」がひとつの指針となる。森保監督は続けて言う。
 
「また規律というところ。チームコンセプトの中で、攻守に連係・連動して戦っていく部分は世界で通用するなと思っていた。そこは出していきたい」
 
 ロシア・ワールドカップでは、規律・統制のとれたチームワークで、コロンビアや、ベルギーなどビッグタレントを擁する国と渡り合った。「日本人らしさ」という点を重視するなら、"組織力"は欠かせないポイントだ。
 
 もっとも森保監督が目指すのは、「対応力のあるチーム」。様々な変化に柔軟に応じるためには、組織力だけでは心許ない。当然、個人の力は求められる。
 
「規律を守り、協力し合う日本人の良さはもちろんですけど、ロシア・ワールドカップでチームを見ていて良かったなと思うのが、やっぱりそれぞれの個の力があったこと。だからこそ、どの国と戦っても対等に良い戦いができていたと思う。なので、(このチームにも)個の力も組織力、両方求めていきたいです」
 
 初陣となるコスタリカ戦を、指揮官はどのように戦うのか。その手腕に注目したい。

取材・文●多田哲平(サッカーダイジェストWEB編集部)
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