森保スタイルを最もよく知る男、青山敏弘が明かすイメージ「ゆっくりでも速くなる」

2018年09月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

「速くやるところとゆっくりやるところを使い分けて」

広島では、森保監督の下で3度のリーグ優勝を経験している青山。指揮官のスタイルを最もよく知る選手と言えるだろう。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

 新生日本代表がいよいよ9月11日、コスタリカとの国際親善試合で初陣を迎える。北海道地震によって同7日のチリ戦が中止となった日本代表は、8日には舞台を大阪に移して調整を続けている。
 
 今回の日本代表において、鍵を握る選手と言えるのが、ボランチの青山敏弘だろう。指揮を執る森保一監督のサッカーを最もよく知る選手のひとりに他ならないからだ。2012年から17年まで広島の指揮を執った森保監督のもとで青山は不動のボランチとして3度のリーグ優勝に貢献。森保スタイルを浸透させるうえで、今年32歳を迎えたMFは、代表でも大きな力となるはずだ。
 
 その青山は9日の練習を終えて、チームについて次のようなことを語っている。
「だいぶ良くなっている。受け手との関係をスピードアップするためにワンタッチをみんな意識して、出したり受けたり、ワンタッチで出した後に誰かが絡んだり。まあでもやっぱり、質が高い。ビルドアップからうまく入れてあげられれば面白いと思いますね」
 
 攻撃面では徐々にコンビネーションが深まってきているようだ。チリ戦の中止によって7日に行なわれた紅白戦でも随所にスムーズな連係が見られていたが、「コミュニケーションもすごく多いし、雰囲気も良い」こともあり、日に日に精度も上がっている。
 
 さらに青山は、「速いテンポでも十分やれると思うが、そればかりでは相手も反応しやすいと思う」としており、緩急と長短を織り交ぜたパス回しなど、今後の伸びしろも感じ取っている。
「(前線は)しっかり預ければ勝手にイメージを膨らませてやってくれる。そこは思った以上にレベルが高いので、それまでにしっかりビルドアップを上手くやれれば良いなと。ボランチ、最終ラインとの距離感で、速くやるところとゆっくりやるところを使い分けて。イメージだけ共有できていれば、ゆっくりでも(前に入った時に)自然と速くなるので楽しみなんですけどね」
 
 どこでスピードアップのスイッチを入れるのか――。崩しのポイントをそう語る青山は、久々の代表戦の舞台でクオリティの高い選手たちとの共演を楽しみにしているようでもある。
 
 9月シリーズは北海道地震の影響で1試合のみとなったが、「こういう難しい状況だからこそ、ひとつになることもできた」という青山。チームの雰囲気にも連係面にも手応えを感じているが、「こればかりは結果で示さなければいけない」と、新体制の初陣といえども、あくまで勝利にこだわっていくつもりだ。
 
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