「ニュルンベルクのチャンスは彼から生まれた」 久保裕也の”司令塔”ぶりを独紙が高評価!

2018年09月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

久保の司令塔は「オプションのひとつ」と指揮官

マインツ戦では、まさに司令塔として機能していた久保。最初はチームメイトと息が合わないシーンもみられたが、後半は周囲を使いながらチャンスを演出してみせた。 (C) Getty Images

 久保裕也がベルギーのヘントからニュルンベルクに移籍を決めたのは、ブンデスリーガ開幕の約1週間前だった。ミヒャエル・ケルナー監督の希望で獲得が決まったという久保は、開幕戦からフル出場。2節のマインツ戦もスタメンを勝ち取り、初の勝点奪取(1-1)に貢献した。

 ドイツのタブロイド紙『Bild』は、開幕戦のヘルタ・ベルリン戦に続き、ニュルンベルクの攻撃面において「すべてのチャンスが久保から生まれた」と高く評価している。

「左ウイングでスタートした久保は、決して左サイドに固執せず、チャンスに何度も中央に切り込み、攻撃をコントロールしていた。ケルナー監督は、ハーフタイムの後にフォーメーションを変更。機敏な日本人選手を中央に配置する布陣に変更した。

 するとどうだろう、久保は常にボールに触れ、素早い切り返しやパスを見せながら、ほとんどボールから離れなかった。ニュルンベルクは合計19本のシュートを放ったが、ほぼすべてで久保が起点となった。63分には自らもシュートを狙ったが、マインツの若きGKフロリアン・ミュラーに弾かれている。

 久保が放ったのは4本のシュートと、3本のラストパス。これはピッチに立っていたどの選手よりも多かった」

 久保自身も、中央でのプレーに手応えを感じたようだ。試合後、「前半に左ウイングでプレーしていたときは、機能していなかったと思う。後半から中央でプレーしたときは、かなりいいタイミングでプレーできた。自分の動いた場所にボールが入ってきやすくなった」とコメント。『Bild』は「司令塔にいる久保が、最も魅力的だった」と評している。

 一方のケルナー監督は、今回の戦術変更について、ニュルンベルク地元紙『Nordbayern』に「我々は多くのパターンでプレーできることを、念頭に置いておく必要がある。ハーフタイムで議論した後にフォーメーションを変更したのは、ブンデスリーガでは初めてだったが、選手たちは戦術的な問題を理解している。あとは実践していくだけだ」と語っている。

 今後、ニュルンベルクのオプションのひとつとして、久保をトップ下、中央に据えたフォーメーションを常用する可能性もありそうだ。

 ニュルンベルクは次節、9月16日(現地時間)に、大迫勇也を擁するブレーメンと対戦する。チームのキーマンでもある日本人2人の対決には要注目だ。

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