【U-19日本代表】久保建英が荒れ模様の試合で“閃き”の2アシスト!!「パッと思いついて、いけるかな」

2018年09月04日 志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

「深い位置でのフリーキックで、立った時に狙える位置ではなかった」

ベトナムとの親善試合で久保が2アシストを記録した。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

[親善試合] U-19日本代表2-0U-19ベトナム代表/9月3日/第一カッターフィールド
 
 荒れ模様だった試合を勝利に導いたのは、久保建英の一瞬の閃きだった。

 親善試合のU-19日本代表対U-19ベトナム代表が9月3日、千葉県の第一カッターフィールドで行なわれ、日本が2-0で勝利。だが、ゲームはベトナムのラフプレーが目立ち、ファウルが多い荒れ模様の一戦だった。
 
 とくに前半はその様相が強く、日本はボールを持てば激しいタックルを受けて選手が倒れ、2トップの安藤瑞季と田川亨介もトラップをすればファウル覚悟の激しいチャージで相手に潰された。そのため前半、攻勢に出たのは序盤くらいで、日本は攻めあぐねる時間が長く、逆にカウンターを受けるシーンもあった。
 
 そのゲーム内容を振り返った影山雅永監督は、反省のコメントを口にした。
 
「(10月のアジア)最終予選でこういったゲームが増えるんじゃないかなと思っています。日本が相手でそれなりの対策を組んできますし、球際で争って何とか前に運ぼうというのが戦術的なひとつ。まあ、止まってプレーしたらああなるということですよね。俺にボールをよこせと受けたら、ガシャンと取られる、それは当たり前のことです。動きながら相手を外す工夫が何もない前半だったので、ああいう展開で当然だったと思います」
 
 そんななか、2アシストを記録して勝利に貢献したのが久保だった。
 
 まずは後半開始早々、右サイドの高い位置で得たFKで、ゴール前の密集地帯から離れてフリーになっていた菅原由勢へグラウンダーのボールを送り、先制点を演出した。
 
「あのシーンは深い位置でのフリーキックで、立った時に狙える位置ではなかったので、それでパッと思いついて、いけるかなと思ったら、幸い良い形になったので」
 
 そう振り返る久保の一瞬の閃きが光った場面だった。そして、79分にも左サイドを抜け出して指揮官の言う「動きながら相手を外す工夫」を体現し、クロスを上げてCKを獲得。自らキッカーとなってゴール前に絶妙なボールを送り、三國ケネディエブスのヘディング弾をアシストしている。
 
 一瞬の閃きと工夫により生まれた2アシスト。激しい試合でも勝利に導いた久保は、U-19メキシコ代表(9月7日)、U-19ブラジル代表(9月9日)、U-20クラブ・アメリカ(9月11日)と戦うメキシコ遠征に向けて「南米の選手たちは今日みたいに球際の強さがあるので、そういうところでひるまずに、やっていきたい」と意気込んだ。
 
取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)

【U19日本代表PHOTO】ベトナムとの親善試合は久保建英が2アシストで日本を勝利に導く!
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