「不運な英雄に光が!」ソン・フンミンの“兵役回避”を国内外のメディアが続々打電!

2018年09月02日 サッカーダイジェストWeb編集部

積年の悩みを解消して、絶好調のスパーズに再合流

兵役免除のラストチャンスを見事モノにしたソン・フンミン。韓国の国民的英雄は、少年のように無邪気に歓喜を爆発させた。(C)Getty images

 タイムアップの瞬間、誰よりも喜びを爆発させ、ベンチからピッチに駆け出したのは国民的英雄だった。途轍もない重圧に晒されていた韓国代表のエース、ソン・フンミン。アジア大会で金メダルを獲得し、ついに"条件"をクリアした。
 
 現在26歳のソンにとって、今回のアジア大会が21か月間の兵役免除を得られるラストチャンスだった。韓国政府が対象としているのは、五輪でのメダルとアジア大会での金メダル。過去に2002年日韓ワールドカップでベスト4に食い込んだメンバーの数名が恩恵に授かったことがあったが、あれは異例中の異例。ソンにとってアジア大会決勝の日本戦は、トッテナム・ホットスパーと欧州シーンでのキャリアをも懸けた大一番だったのだ。
 
 結果、ソンをオーバーエイジで引き入れた韓国U-23代表は延長戦の末に2-1で日本を撃破。韓国の全国スポーツ紙『スポーツソウル』は、「不運なアイコンがついに光を手に入れた。ヨーロッパでの輝かしいキャリアはこれからも長く続く」と打電した。

 
 同紙が記したように、ソンはチャンスに恵まれてこなかった。2012年のロンドン五輪で韓国は銅メダルを獲得するも、まだ20歳だったソンは招集されず。2年後、自国開催となったアジア大会は、当時の所属先だったバイヤー・レバークーゼンが派遣を拒否。幸か不幸かチームは金メダルに輝き、またしても好機を逃した。16年のリオ五輪はオーバーエイジ枠でチャレンジも、今度は準々決勝でホンジュラスに敗北。今大会は早くから参加を表明し、キャプテンマークを巻く不退転の決意で臨んでいたのだ。
 
 韓国のみならず、英国を中心に海外メディアも一斉にこのニュースを報じた。
 
 英公共放送『BBC』は「ソン・フンミンが兵役回避の権利を得た。負ければトッテナムでのキャリアさえ終焉していた日本とのアジア大会決勝で、2-1の勝利をもぎ取ったのだ」と記し、衛星放送局『EURO SPORTS』は「韓国中が見守った大一番を制したのはソン・フンミンのチームだった。自信に満ち溢れた戦いぶりで延長戦を勝ち抜き、求めていた"結果"を手にしたのだ」と伝えている。

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