勝てないニューカッスル…OBはクラブを猛批判! 「ベニテスは両手を縛られている」「資金を与えられてない」

2018年08月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

ベニテスは「苦労するのは彼らも分かっていたはず」とファンに理解を求める。

チームの芳しくない現状を我慢の時と捉えているベニテス。はたして、そんな指揮官の声はサポーターの耳に届いているのか? (C) REUTERS/AFLO

 武藤嘉紀が移籍後初の先発出場を果たした8月29日のリーグカップ2回戦で、ニューカッスルはチャンピオンシップ(英2部)のノッティンガム・フォレストを相手に1-3とまさかの敗北を喫した。

 プレミアリーグでも開幕から3試合で1分2敗の勝点1と、白星をあげられていないニューカッスル。今夏の移籍市場で大型補強を敢行しなかったオーナーであるマイク・アシュリー氏に対するサポーターの不満は高まっている。

 だが、ノッティンガム・F戦後、英衛星放送「Sky Sports」の取材に応じたラファエル・ベニテス監督は、「ファンは心配すべきか?」と問われ、「いや、心配しないでくれ」と返答している。

「難しいシーズンのスタートになることは彼らも分かっていただろう。だから、仕事を続けなければいけない。がっかりはしているよ。何が起きたかは見てのとおりだ。立ち上がりが気に入らなかった。だが、チームはよく反撃したと思う。

 我々は落胆している。試合を落としたのだからね。そしてそれ以上に負け方にがっかりしている。立ち上がりに失点しまった。ノッティンガム・Fも我々も、ともに決定機はつくれなかった」

 さらにベニテス監督は、「落胆しなければいけない。こういうことが起きたのはこれが初めてじゃない」とチームの出来に苦言を呈しつつ、「良かったのはリアクションだ。ただ、もっとうまく状況をコントロールしなければいけない」と続けている。

「多くの選手が懸命にハードワークしていた。終盤をもっとうまくコントロールしなければいけないということだ」

 一方、クラブOBで、元イングランド代表DFのスティーブ・ハウィーは、「がっかりだが、監督はリーグでできることに集中している」とコメント。そして、「もっとうまくやるのは非常に難しい。ファンは補強の出来にフラストレーションを感じている」と、批判の矛先をクラブに向けるべきと述べた。

「ファンが落胆しているのは、クラブの進歩が見られないからだ。昨シーズンは10位となり、リーグやテレビ放映権の収入があった。開幕前には(アレクサンダル・)ミトロビッチらの売却益もあって、完璧なチャンスだったんだ。

 オーナーは利益を全てベニテス監督(が望む補強)にあてると言ったが、実際はそうならなかった。『クラブを売りたい』とも言ったが、実現しなかった。あるいは高値をつけすぎた」

 ハウィーは、「ファンが求めているのは、マンチェスター・シティやリバプール、アーセナル、マンチェスター・ユナイテッドなどと競うことじゃない。我々が望むのはそれ以外のチームと競うことだ」と、法外な補強資金ではなく、必要な投資もなされていないと続けている。

「ベニテスには多くの金が与えられなかった。選手を獲得する機会を与えられなかったんだ。一線級の指揮官がいるのに、うまくやるためのツールを与えていないんだよ。今のベニテスは、両手を後ろ手に縛られて仕事をしている状態だ」

 苦しい状況が続くニューカッスル。はたして、ベニテス監督、チーム、そして武藤は、9月1日のマンチェスター・シティ戦(プレミアリーグ4節)で、悪しき流れを変えることができるだろうか。
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