アジア大会初の日韓決勝に韓国メディアが早くも勝利宣言「精神面で韓国がリード」「日本は戦力が落ちる」

2018年08月30日 ピッチコミュニケーションズ

『スポーツ・ソウル』は「ただ、思ったよりあっけなく韓国の勝利で終わる可能性もある」と予想

アジア大会の決勝は史上初の日韓対決に。日本は前田(左)らU-21世代で挑んでいるが、韓国はファン・ウィジョ(右)オーバーエイジを揃えている。(C)Getty Images

 U-21日本代表は8月29日、アジア大会の準決勝でUAEと対戦し、1-0で勝利した。9月1日に行なわれる決勝では韓国と対戦することが決まっただけに、UAE戦の結果は、韓国でも多くのメディアで報じられている。
 
「日本、UAEを破った…"韓日戦"激突」(『MoneyS』)
「日本、UAEに1-0でギリギリ勝利…決勝は韓日戦"デスマッチ"」(『釜山日報』)
 
 特に、日本の試合運びに注目するメディアが多い印象だ。
「"全員21歳以下"日本は若い分、決定力と未熟さが弱点」と題した『スポーツ韓国』の記事は、日本は試合を支配し、数多くのチャンスを作っていたと評価したうえで、「しかし、問題は決定力だった」と指摘。決定機に何度もシュートを外していたとし、78分に上田綺世がゴール右隅に決めた決勝ゴールも、「幻想的なスルーパスから完璧な1対1のチャンスが作られたが、危うくポストに弾かれそうだった」と報じている。さらに記事は、日本はUAEのカウンターに動揺し、終盤にはパスミスも連発していたとして、「若さゆえの未熟さが見えた」と綴っている。
 
 そのほかにも、「日本、UAEに1-0で勝利…"退屈だった"の評価」とヘッドラインを置き、「守備的なUAEに、むしろ日本がペースを乱されていた」とした『国際新聞』など、韓国メディアの評価は手厳しい。
 
 一方、決勝の日韓戦を想定してUAE戦を分析するメディアもあった。
 
 例えば、『MKスポーツ』は、準々決勝のウズベキスタン戦が延長戦にもつれ込み、体力を消耗している韓国に対し、日本は延長戦に及んだ試合がないため、決勝では体力的な面で韓国が不利だと報道。そして、「日本が余力を残して決勝に進んだことを見せてくれたのが、UAE戦だった」として、「日本はこの試合で終始、余裕を見せていた。イエローカードを1枚ももらわなかったほどだ」と伝えている。
 
 直接対決を控え、日本を警戒し分析しているわけだが、決勝では韓国が勝利すると予想するメディアも目立っている。
 
「韓日戦の決勝、歴史的な対戦だが…日本はモチベーションが足りない」と報じたのは、『スポーツ・ソウル』だ。記事は、決勝で日本と韓国が対戦するのはアジア大会史上初だとしながら、「歴史的背景があるため、韓国は"たとえジャンケンだろうと日本には勝たなければならない"という気持ちで韓日戦を見守る」としつつ、「ただ、思ったよりあっけなく韓国の勝利で終わる可能性もある」と予想。その理由について、こう綴っている。
 

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