マンU、26年ぶりに開幕3戦2敗…苦境のモウリーニョは「私をリスペクトしろ!」と記者に憤慨

2018年08月28日 サッカーダイジェストWeb編集部

トッテナムに3点差をつけられたのは46年ぶりの出来事に

記者に対して怒りを露わにしたモウリーニョは、メディアから攻撃を受けるチームをかばうように語気を強めた。 (C) Getty Images

 現地時間8月27日、プレミアリーグ第3節で、マンチェスター・ユナイテッドはトッテナムに本拠地で0-3と敗れた。前節のブライトン戦(●2-3)に続く3失点での連敗だ。

 英公共放送「BBC」によると、これは栄光のキャリアを築いてきたジョゼ・モウリーニョ監督にとってホームでワーストとなる記録だ。リーグ戦開幕から3試合で2敗を喫したのも、カリスマ指揮官にとって初めての屈辱だという。

 ユナイテッドにとっても、1部リーグでトッテナムにこれほどの大差を許してホームで敗れたのは、1-4で屈した1972年10月以来、実に46年ぶりのこと。この日の敗戦はプレミアリーグでホーム50敗目となったのだが、そのうち32%は2013年にアレックス・ファーガソン元監督が引退して以降の黒星である。

 当然、モウリーニョに対する風当たりは強まる一方だ。だが、指揮官はこの日の前半の出来を強調し、内容を評価せずに結果のみを用いて批判するメディアを非難した。試合後の会見において、「申し訳ないが、君らは何がもっとも大切なのかを言うべきだ。私には分からないからね」と怒りを露わにした。

「試合に勝ってここに来たこともたくさんあるが、君らは満足しなかった。私が試合に勝っても、君らはプレーの内容がもっとも重要だと言うんだ。君らにとって、何がもっとも大切なのか。良いプレーをすることか、試合に勝つことなのか」

 さらにモウリーニョは、「攻撃的に戦うのと、結果を残すこと(のどちらが大切なのか)」と続けた。

「今日の我々はアグレッシブで、高い位置でプレスをかけた。トッテナムは後方からパスを2本繋ぐこともできなかった。ミスが多かったのは、我々が高い位置でプレッシャーをかけたからだ」

さらには、「今日はサッカーにおいて最高の評価を下すのが、サポーターという証拠を得られた」と、サポーターから一定の評価があったと主張するモウリーニョ。それでも、「試合終了のホイッスルを待たずに帰宅したファンがいた」と食い下がる記者に対して、「今日の結果を知っているのか? 0-3だ。0-3。そんなスコアで負けていれば私だって同じことをする」と言い返している。

「ここからマンチェスターの中心まで2時間かかるんだ。私が住んでいるところだが、試合後に2時間を要すると分かっているのだから、私だって同じことをする。選手たちは試合に負けてピッチを去った。だが、拍手を送られている。なぜか? それに値したからだ」

 そして、会見の最後には、自身がプレミアリーグで3回優勝していることを強調し、「プレミアにおける他の19人の監督を合わせた以上の優勝回数だよ。私が3回、彼らが2回だ」と語気を強め、「リスペクト、リスペクト、リスペクトしろ」と言い放ちながら会見を切り上げた。

 上層部や選手との確執報道に加え、ユナイテッドにとって1992-93シーズン以来となる開幕3戦3敗という最悪のスタートに、モウリーニョのフラストレーションも沸点に達しているのかもしれない。ちなみに、プレミアリーグ初年度だったその92-93シーズン、エリック・カントナやマーク・ヒューズの活躍もあり、ユナイテッドは最終的に優勝している。

 解任報道が絶えず、苦境に立たされているモウリーニョだが、ユナイテッドを26年前と同じ結果に導くことはできるだろうか。
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事