CSKAモスクワへ移籍決定!西村拓真が海外で勝負したい“得意な形”と磨きたいスキル

2018年08月31日 志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

ゴールの過半数がペナルティエリア内でクロスに合わせた形。

仙台の西村は、ロシアのCSKAモスクワへの完全移籍が決まった。(C)SOCCER DIGEST

 J1のベガルタ仙台は8月31日、FWの西村拓真がロシアのCSKAモスクワへ完全移籍すると発表した。
 
 西村はプロ4年目の今季、24節終了時で11ゴールを記録し、得点ランキングで日本人トップタイに名を連ねる活躍を見せ、急速な成長を遂げた。パフォーマンスが評価されて電撃的なステップアップ移籍を果たしたが、そのゴールパターンをまとめてみると、若きストライカーには"得意な形"があった。
 
ペナルティエリア内でクロスからのシュート → 6ゴール
ドリブルからのシュート → 3ゴール
裏への抜け出しからのシュート → 1ゴール
PK → 1ゴール
 
 実に過半数がペナルティエリア内でクロスに合わせて得点を決めているのだ。ゴール前での動き出しとボックス内での粘り強さは、海外で勝負したい西村のストロングポイントだろう。ちなみに、2016年の第2ステージ12節vs.甲府戦で決めたJ1初ゴールも同様のパターンで、左サイドからのクロスをヘディングで押し込んでいる。
 
 もうひとつ、西村の特徴と言えば、ドリブルだ。コンスタントに出場機会が得られるようになった昨季から、3-4-2-1のシャドーか3-5-2の2トップの一角で、ボールを持てば果敢に仕掛けて相手の守備を崩しにかかっている。
 
 しかし、そのドリブルには改善の余地がある。まだまだ、レベルの高いDFには止められるシーンが多く、判断が悪くて持ちすぎることがあるからだ。実際、24節の川崎戦(●0-1)では不発に終わり、西村はゲームをこう振り返った。
 
「まだまだ、甘かったです。シュートで自分が持っていくシーンをもう少し増やしたいです。今日みたいに相手にボールを握られて、チームとして上回れていない状況なら、ひとりで打開できたり、流れを変える力をつけたいですね」
 
 昨季の王者に完封された結果を踏まえれば、ドリブルはまだまだ磨くべきスキルと言えるだろう。海外でも臆せずチャレンジを続け、「流れを変える力」をつけられるかは見物だ。

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