ニューカッスル、チェルシーに圧倒的に支配されて敗戦…途中出場の武藤嘉紀は10分間で何をやった?

2018年08月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

投入後から流れを変えた武藤だったが…。

3戦連続途中出場となった武藤。日本代表の点取り屋はチェルシーを相手にどんなプレーを披露したのか? (C) Getty Images

 現地8月26日、プレミアリーグ第3節、ニューカッスル対チェルシーが、セント・ジェームズ・パークで行なわれた。

 難敵を本拠地に迎えたニューカッスルは、複数の怪我人が出たこともあり、前節のメンバーから一部を変更。今夏に獲得したベネズエラ代表FWのサロモン・ロンドンとアルゼンチン代表DFのフェデリコ・フェルナンデスを今シーズン初めて先発で起用した。なお、注目を集めた日本代表FW武藤嘉紀は3試合連続ベンチスタートとなっている。

 試合は開幕2連勝と好スタートを切ったチェルシーが序盤から主導権を握る。5バック気味のシステムを用いたニューカッスルを守勢に回すと、23分にエデン・アザールがミドルシュート、34分にペドロ・ロドリゲスが、右サイドからボックス内に侵入してシュートを放ち、ゴールに迫った。

 防戦一方となったニューカッスルだったが、ゴール前に人を割いた人海戦術でチェルシーの多彩な攻めに応戦。チャンスこそなかったが、何とか前半をスコアレスで折り返した。

 攻守の構図がハッキリと表れた両者の戦いは、後半に入っても同様の展開で進行する。

 80%近いポゼッションを維持するチェルシーは、ニューカッスルの分厚い壁をこじ開けるべく、10番のアザールが起点となった細かいパスワークで崩しにかかる。

 そうして60分が過ぎ、90%も支配されるようになったニューカッスルだが、ボールを奪ってから、ただ前に蹴り出すという守備的なプレーを徹底。そんなホームチームを攻めあぐねたチェルシーは交代策で打開を図る。65分にモラタを下げてフランス代表FWのオリビエ・ジルー、69分にはペドロに代えてブラジル代表MFのウィリアンを投入した。

 攻撃的なカードを矢継ぎ早に切って、より攻勢を強めたチェルシーは、程なくして均衡を破る。76分、ボックス内で倒されたマルコス・アロンソがPKを奪取。これをアザールが落ち着いて決めた。

 ついに牙城を崩されたニューカッスルは図ったかのように動く。79分、DFのファビアン・シェアに代えて武藤をピッチに送り込んだのだ。投入後から4-4-1-1のシャドーポジションに配置された武藤は、相手のボールホルダーへ果敢にプレッシャーをかけ、停滞していた攻撃にアグレッシブさを生もうと奮闘する。

 武藤の投入直後から、この試合で初めてと言っていいほどに活気づいたニューカッスルは、その流れに乗ってワンチャンスをモノにする。83分、右サイドでボールを奪取したディアンドレ・イェドリンのクロスをニアサイドで合わせたホセルが同点ゴールをねじ込んだ。

 振り出しに戻った試合だったが、すぐさまアウェーチームが決勝点を奪う。

 87分、敵陣左サイドで得たFKでキッカーを務めたウィリアンがファーサイドへボールを供給。これをジルーが折り返し、ボックス内でM・アロンソがシュート。これをニューカッスルのイェドリンが触って無情にもゴールへと吸い込まれた。

 終盤に大きな展開を見せた試合は、そのまま終了。序盤から攻め抜いたチェルシーは2-1と競り勝ち、開幕3連勝を飾った。一方、敗れたニューカッスルは3戦未勝利となった。
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