久保裕也のドイツ行きが正式決定! ニュルンベルクはなぜ日本代表FWに白羽の矢を立てたのか

2018年08月20日 サッカーダイジェストWeb編集部

指揮官が見初めたのは「冬のテストマッチ」

日曜日、正式にレンタル移籍が決まった久保。新天地ニュルンベルクでのチャレンジがいよいよスタートする(写真は公式ツイッターより)。

 ドイツ・ブンデスリーガのニュルンベルクは8月19日(現地時間)、ベルギー1部ヘントのFW久保裕也を1年間のレンタルで獲得したことを、公式サイトで正式に発表した。

 先週末に突如メディアで報道されたブンデス行きだったが、久保は日曜日にドイツ入りし、現地でメディカルチェックを終えた。

 移籍報道があった当初、ヘントは移籍金として600万ユーロ(約7億6000万円)を要求していると報じられていたが、完全移籍は断念したようだ。久保はヘントとの契約を延長し、買い取りオプション付きの1年間の期限付き移籍で、ニュルンベルクに加入。レンタル料は50万ユーロ(約6400万円)の見込みだ。

 ドイツでの挑戦について久保はクラブの公式サイトに、「清武弘嗣選手や長谷部誠選手がプレーしていたので、ニュルンベルクのことは知っています。ここでプレーすることを非常に楽しみにしています。ブンデスリーガは非常にタフなリーグで、ニュルンベルクは若いチームだけど、ポテンシャルを備えたチームだと思います。僕はそんなチームを、ゴールやアシストでサポートできたらと思います」とのコメントを寄せた。

 また、迎え入れたニュルンベルクのマイケル・ケルナー監督は、「彼は機敏で、クリエイティブなプレイヤーであり、非常に小さなスペースでも打開策を見つけることができる」と期待する。ドイツのサッカー専門誌『Kicker』によれば、ケルナー監督は昨冬のテストマッチでヘントと対戦した際、「久保のプレーに非常に感銘を受けていた」のだという。
 

 さらに同誌は、久保がスイスのヤングボーイズに所属したときからプレーを観ているというアレックス・トルンツ記者のコメントを引用して、「前線では神出鬼没の選手で、とてもスピードがあるのが強み。ドイツ語も勉強していたので、コミュニケーション面でも不安はないだろう」と太鼓判を押している。

 ニュルンベルクは今シーズン、1部に昇格。当然クラブの新シーズンにおける第1目標は残留であり、まずは巨費を投じてDFロベルト・バウアー(ブレーメンから)とGKクリスチャン・マテニア(ハンブルクから)を釣り上げた。そして、トップ下でチームを支えていた昇格の功労者ケビン・メーバルトがブレーメンに移籍したため、その後釜をずっと物色してきたが、最終的に指揮官が関心を寄せていた久保に白羽の矢を立てたというわけだ。

 日本代表FWは早ければ火曜日からチームに合流し、8月25日のブンデスリーガ開幕戦(アウェーでのヘルタ・ベルリン戦)での出場を目ざすことになる。
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