C・ロナウド、セリエAデビュー戦は無得点も好プレーを披露! ユベントスは大苦戦の末に終了間際の逆転勝利!!

2018年08月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

VARで得点無効となった直後の決勝弾!

セリエA8連覇、そしてチャンピオンズ・リーグ優勝を狙うチームとしては多くの課題が残った開幕戦だったが、C・ロナウドは多くの敵に囲まれながらも、デビュー戦で上々と言えるプレーを見せた。 (C) Getty Images

 8月18日(現地時間)、2018-19シーズンのセリエAが開幕。ここまで7連覇中の王者ユベントスは3-2でキエーボを下した。
 
 今夏の移籍市場の主役となったクリスチアーノ・ロナウドにとって、初のセリエAの舞台。列の最後で入場してきたスーパースターは、レアル・マドリー時代同様、ジャンプしながらピッチに入り、新たな戦いの始まりを迎えた。
 
 彼に注目が集まるなか、アウェーのユベントスは他の選手も立ち上がりから奮起。開始2分でクアドラードが倒されて得た右サイドでのFK、ファーサイドのキエッリーニが頭で後方に戻すと、ケディラがダイレクトで詰め、あっさりと先制ゴールを奪った。
 
 早くもリードを得て強さを見せつけた王者。そしてその主役であるC・ロナウドは、4分に初めてボールに触れ、7分には縦パスをダイレクトでクアドラードに繋ぎ、直後にも左サイドでまたぎフェイントを披露。その都度、アウェーのスタンドは沸き上がった。
 
 ユベントスは8分、D・コスタが左サイドを抜け出してグラウンダーのクロスを入れ、これに走り込んだカンセロが合わせるが枠外。17分にはクアドラードがペナルティーエリア前でドリブル突破と見せかけて横パス、これをC・ロナウドが右足で叩くが、わずかにゴール左外に逸れる。
 
 C・ロナウドはフリックでボールを繋いでカウンターを発動させたり、D・コスタに立て続けにスルーパス、またディバラとの密集でのパス交換など、チャンスメイクにも積極的に関わっていった。
 
 しかし、前線でなかなかボールを受けられず、フィニッシュに絡む機会は少ない。それは、キエーボが人数をかけ、厳しいマークとプレッシャーを仕掛けてきたからだ。アウェーチームは守備で高い集中力を保ち、時間の経過とともに安定感を高めていった。
 
 そして37分、じっくりとユベントス陣内でじっくりパスを繋いでDF陣を揺さぶってから、左サイドのジャッケリーニが好クロスを上げると、ステピンスキが頭で合わせて、ゴール左隅に流し込んだ。
 
 追いついたホームチーム。ボールポゼッションでははるかに下回るものの、前半なかばからは、彼らがペースを掴んだと言っても良いほどだった。
 
 後半、開始からすぐにC・ロナウドが無回転のミドルでGKソレンティーノを慌てさせるが、キエーボは前半同様に堅守を見せ、一方で攻撃では前半よりも積極的な姿勢を示し、相手陣内に再三攻め入る。
 
 そして54分、ジャッケリーニがドリブルでエリアに入ったところでカンセロに倒されてPK獲得。これをジャッケリーニ本人が冷静にGKシュチェスニーの逆を突いて決め、王者相手に逆転してみせた。
 
 思わぬ展開で1点を追うこととなったユベントスは、60分、FKからC・ロナウドが競り勝ってのヘディングシュートを枠内に飛ばすが、ソレンティーノの正面。流れのなかでは、人数をかけてゴール前を固めるキエーボの"壁"に苦しめられ続ける。
 
 ユベントスは63分、悪い流れを変えようと、D・コスタに代えてマンジュキッチを投入する。その3分後、C・ロナウドが左サイドでボールを受けてカットイン。ターンでマーカーをかわしながら、巻いたシュートをゴール右隅に放つ。ソレンティーノの横っ飛びセーブに阻まれるも、ひとりで状況を打破できることを証明する見事なプレーだった。
 
 68分にも、ディバラのスルーパスを受けてC・ロナウドはエリア内で抜け出すが、すぐに寄せてきた相手DFにブロックされる。その3分後には、C・ロナウドからのクロスからマンジュキッチがヘディングシュートを放つが、これはゴールマウスを捉えられない。
 
 さらに、ディバラが個人技を駆使してフィニッシュまで持ち込むも決められないユベントス。しかし75分、CKでニアに走り込んだボヌッチに寄せた相手選手の身体に当たって軌道が変わったボールがゴールネットを揺らし、ついに試合を振り出しに戻した。
 
 ようやく追いついた王者は、勝点1では満足できない。勝利を求め、さらに攻撃のギアを上げるが、なかでもC・ロナウドは左サイドの角度のない位置からのFKで強烈なシュートを枠内に放ったり、サイドを鋭いドリブルで突破してクロスを入れるなど、前半以上の運動量と効果的なプレーを披露する。
 
 ユベントスはキエーボのカウンターの脅威にさらされながらも攻め続け、84分には交代出場したばかりのジャンがダイビングヘッド。これは防がれたが、87分、A・サンドロのクロスがゴール前の密集に当たって浮き上がったところを、マンジュキッチが頭で詰めた。
 
 ついにユベントス逆転! と思われたが、VARによる検証の結果、直前にC・ロナウドにファウル(おそらくハンド)があったとして無効となった。
 
 いったんは喜んだ後の衝撃的な無効判定だったが、ユベントスの面々はすぐに気持ちを切り替えて攻撃し、直後に再びA・サンドロがクロスを入れると、ベルナルデスキが合わせてゴールに流し込み、今度こそ正真正銘の逆転劇を成立させた。
 
 残り時間を乗り切ったユベントスは、苦しみながらも白星発進。C・ロナウドは期待されたゴールはなかったものの、随所にその良さを見せ、さらにこれまでに見られなかった面も新たに披露するなど、今後への期待を抱かせた。
 
 王者は次節(25日)、ホーム開幕戦でラツィオを対戦する。
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