イニエスタ、ピケに続き、シルバも代表引退! 地元紙は「スポーツ史上最高の時代が終わった」と嘆き

2018年08月14日 サッカーダイジェストWeb編集部

「サッカー人生で最も難しい決断の一つ」

「エル・マゴ(魔術師)」として愛され、スペインの黄金期を支えたシルバは、先のロシアW杯を最後に引退を決めた。 (C) Getty Images

 またひとり、「ラ・ロハ(スペイン代表の愛称で赤の意味)」のユニホームを脱ぐ決断を下した。

 現地8月13日、マンチェスター・シティに所属するダビド・シルバが、スペイン代表からの引退を発表。7月に代表引退を決めたヴィッセル神戸のアンドレス・イニエスタ、そして今月11日に同じく代表から退くことを公表していたバルセロナのジェラール・ピケに続いての決断となった。

 現在32歳のシルバは、2006年11月のルーマニア戦でA代表デビュー。EURO2008、2010年南アフリカ・ワールドカップ、そしてEURO2012の優勝に貢献。通算125キャップ・35得点を記録し、"無敵艦隊"の一員として一時代を築いた。

 イニエスタ、シャビ(アル・サッド)、セスク・ファブレガス(チェルシー)らとともに創造性に溢れた中盤を形成し、スペインの芸術的なサッカーの中心となったシルバは、13日にSNSで現在の心境を綴っている。
 

「代表でのキャリアを終えるかどうかは、今までの自分のサッカー人生で最も難しい決断の1つとなった。スペイン代表は僕にすべてのものを与えてくれたし、自分の成長を支えてくれた。125試合で35ゴールも決めることができたことを、誇りに思っている。幸運にも、ワールドカップとEUROのトロフィーをこの手で掲げる機会にも恵まれた。

 僕は永遠に記憶されるチームとともに、夢を見ることができた。すべての経験に満足しているよ。特に、僕を最初に代表へと呼んでくれたルイス・アラゴネス元監督には感謝している。チームメイト、指導してくれたスタッフ、スペイン・サッカー連盟のみんなにもお礼を言いたい。

 そして、ここ数年にわたる家族のサポートにも感謝したい。彼らの助けがなければ、代表での偉大な歴史の一部はなかっただろう。もちろん、スペイン代表のすべてのファンに感謝したい。ありがとう」

 イニエスタ、ピケに続き、シルバまで……。栄光の時代を知る功労者たちの相次ぐ代表引退は、スペイン国内でも大きく報道されている。スペイン紙『Marca』は、「シルバは記憶に残る瞬間をいくつも残してくれた」と記しながら、代表チームの今後を展望している。

「イニエスタ、ピケ、シルバが引退し、スペインのスポーツ史上最大にして最高の時代が終わりを迎えた。そして、現代表監督のルイス・エンリケは、チームの再建という最も難儀な任務に着手することとなった。これまでに証明されてきたように、一時代を築いた選手たちの後釜を探すのは、決して容易ではないだろう。

 いまだ特定の布陣を固めていないL・エンリケ監督が、シルバの代わりに誰を据えるのかは実に興味深いものがある。候補は、ファン・マヌエル・マタ(マンチェスター・U)、もしくはパブロ・フォルナルス(ビジャレアル)だ。二人とも同じようなタイプであり、シルバに負けず劣らずのセンスを持っている。

 もしくは、タイプは違うが、アトレティコのサウール・ニゲスを選択するかもしれない。となれば、チームの色は大きく変わることになる」

 スペイン代表の攻撃を長く牽引してきたシルバ。そんなテクニシャンがチームから退くことで、今後、ラ・ロハはどのような変貌を遂げるのか? その興味は尽きない。
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