4時間半の中断も何のその!桐光学園の2年生10番・西川潤が1G2Aでチームを初の決勝進出に導く!

2018年08月12日 松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

これぞエースの働き!準々決勝の3発に続き、西川が大車輪の活躍!

今大会5ゴール目を奪い、得点王も視界に捉えた西川。桐光学園を初優勝に導き、個人とチームで最高の結果を得られるか。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

[インターハイ準決勝]桐光学園3‐2昌平/8月12日/三重交通G

 8月12日、インターハイの準決勝が行なわれ、桐光学園(神奈川2)は昌平(埼玉1)を3-2で撃破。同校史上初めて、夏の大舞台で決勝に駒を進めた。
 
 11日の準々決勝に引き続き、準決勝で異彩を放ったのは桐光学園の2年生10番・西川潤だ。

 前半は防戦一方で終始、昌平のペース。そのなかで準々決勝でハットトリックを決めていた注目株は流れを変えるべく、積極的にシュートを放つ。

 前半32分に完璧なトラップから効き足とは異なる右足でゴールを強襲。35分にも敷野智大(3年)のスルーパスに反応して左足を振り抜くが、相手GK牧之瀬皓太(2年)の好セーブに阻まれてしまう。
 
 じりじりとした展開が続き、暗雲が立ち込めたなかでエースが仕事をしたのは後半だ。

 後半5分、国谷敦史(3年)のショートコーナーから西川が左サイドでボールを受けると、ファーサイドにクロスを供給。これを内田拓寿(3年)が頭で合わせネットを揺らし、ついに桐光学園が先制する。

 さらに同7分、左サイドを抜け出した西川が得意の左足を一閃。鮮やかにゴールを射抜き、チームに貴重な追加点をもたらす。

 完全に流れに乗った2年生10番は止まらない。その直後の同10分にも右CKから望月駿介(3年)のゴールをお膳立てした。

 その直後に雷の影響で試合が4時間半中断するというアクシデントが発生。再開直後に昌平の森田翔(3年)に1点を返されたなか、桐光学園は粘り強く試合を進めていく。さらに同37分にも雷の影響で30分ほど中断し、またも再開直後に須藤直輝(1年)にネットを揺らされるも、最後までリードを守り切って3-2で勝利。

 西川が僅か5分で1ゴール・2アシストの活躍を見せ、チームを初の決勝進出に導く原動力となった。
 
 準決勝の得点で西川は今大会通算5ゴール。得点ランクトップを走る富山一の小森飛絢(3年)に2点差と迫った。既に小森を擁する富山一は大会から姿を消しており、決勝で2点以上を奪えば大会得点王となる状況だ。

「大会得点王を取って、チームを日本一にする。そして、西川の大会にしたい」と、本人は準々決勝後にさらなる活躍を誓っていた。その宣言を有言実行できるのか。12日の決勝もプロ注目の2年生10番から目が離せない。

取材・文●松尾祐希(サッカーダイジェストWeb編集部)
 
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