マドリー、恒例の「ベルナベウ杯」で3発快勝! ミランはイグアインが鮮やかな同点弾を放つも…

2018年08月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

モドリッチ交代出場の際にはより大きな歓声!

S・ラモス(左)とイグアイン(右)の対峙。マドリーは安定感を感じさせた。一方のミランはプレーの精度で見劣りしたが、イグアインはチャンスを見逃さずに鮮やか、かつ力強い一撃を見せ、能力の高さを示した。 (C) Getty Images

 8月11日(現地時間)、レアル・マドリーの本拠地サンチャゴ・ベルナベウで、1979年から行なわれているオフシーズン恒例の「トロフェオ・サンチャゴ・ベルナベウ(ベルナベウ杯)」が開催され、今年はミランと対戦。3-1で勝利を飾った。
 
 両チームともに国内リーグ開幕を来週末に控え、この試合ではマドリーのルカ・モドリッチを除けば、どちらもほぼベストメンバーで試合に臨んだ。
 
 試合は2分、ベイルのパスで右サイドを抜け出したカルバハルのクロスを、ベンゼマが頭で合わせていきなりホームチームが先制するが、その2分後、今度は新加入イグアインがペナルティーエリア左側から右足で巻いたシュートをゴール右隅に叩き込んで、ミランがすぐに同点とする。
 
 その後は時間帯によって試合の様相は大きく変化する。しばらくは互いに一進一退の攻防を繰り広げると、続いてマドリーがミラン陣内で厳しいプレッシャーをかけてボールを保持。そこから今度はオープンな展開となって、両者がカウンターを仕掛けていった。
 
 ともにチャンスは作るも、決定機の数ではマドリーが上。序盤のベイルのエリア右からの巻いたシュート、14分のアセンシオの角度のないところからの強烈な一撃、そして31分のアセンシオのスルーパスを受けたイスコの惜しいシュートなど、どれもゴールにあと一歩という惜しいものだった。
 
 ミランは23分にケシエがエリア内で抜け出すも、GKナバスにシュートコースを塞がれ、その4分後にボリーニが倒されて得たエリア左外のFKでは、ボナベントゥーラがゴール左隅に飛ばすも、ここでもナバスの好守に阻まれる。
 
 マドリーは攻守で要所を締め、しっかりボールを繋いで相手ゴールに再三迫るのに対し、ミランは敵陣での縦パスが繋がらず、イグアインにもなかなかボールは渡らないなど、時間の経過とともに、プレーの精度に差が見え始める。
 
 そしてアディショナルタイム、ホームチームは左側のCKでアセンシオが入れたボールが右に流れるところを、ベイルが詰めてゴール。勝ち越して前半を終えた。
 
 後半、主導権を握ったのはマドリー。立ち上がりからミラン陣内深くに攻め入り、ゴール前で個人技とパスワークをうまく使い分けながら、相手DF陣に揺さぶりをかけ続ける。
 
 親善試合ということで選手交代は自由であり、後半は頻繁に選手の入れ替えが行なわれたが、65分にイグアインがバッカと交代する際には、ベルナベウの観客は敵でありながらも、かつてマドリーでプレーしたストライカーに拍手を贈った。
 
 後半もなかばに入るとミランが反撃を見せ、23分にバッカが立て続けにチャンスを得るが、ここでもナバスの壁に阻まれ、こぼれ球にスソが突っ込むも、ボールに合わせることができず。25分にはクトローネが抜け出すも、やはり長年マドリーのゴールを守り続けた男が立ちはだかった。
 
 76分、マドリーは一気に7選手を入れ替え、L・バスケス、ヴィニシウスらが投入されるが、なかでも去就問題が注目され、前日に残留決定の報道が流れたモドリッチが登場した際には、場内の歓声が一気に高まった。
 
 ベイル、イスコ、カゼミーロといった主力が退いたものの、新たにピッチに立った若い選手たちは躍動感溢れる動きとプレーで、ミラン・ゴールに襲い掛かる。モドリッチは幅広いプレーエリアで効果的にボールを動かし、司令塔としての役割を果たしながら、自らフィニッシュまで持ち込んだりもした。
 
 17歳のヴィニシウスは、この試合でも印象的なプレーを披露。左サイドからドリブル勝負を仕掛けては、テクニックと瞬間的なスピードでDFを置き去りにしてシュートを放つ。抜くと見せかけてのパスも、相手にとっては脅威となっていたようだ。
 
 試合はアディショナルタイム、L・バスケスのスルーパスにモドリッチが抜け出してダイレクトシュート。これはGKドンナルンマがセーブするも、こぼれ球をマジョラルが詰めて3-1とリードを広げた。
 
 終盤のホームチームの猛攻でスタジアムは大いに盛り上がった状態で、試合は終了。マドリーは同カップ戦では13連勝、通算28回目の勝利となった。
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事