なんて素晴らしい人間なんだ!D・オリヴェイラは「イニエスタとやりたかった」と嘆きつつ…

2018年08月06日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

サポーターへの感謝、対戦相手へのリスペクトを忘れない

神戸戦で先発したD・オリヴェイラは終盤に決勝点をアシスト。パワフルかつテクニカルなプレーも素晴らしい。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ20節]FC東京1-0神戸/8月5日/味の素スタジアム
 
 ディエゴ・オリヴェイラとは、なんとよくできた人間であることか――。
 
 1-0で勝利した神戸戦の後、FC東京のD・オリヴェイラはこの日集まった4万4801人のファン・サポーターに感謝を述べた。

 
「今日もそうですし、いつもこのスタジアムではサポーターが応援してくれて私たちの力になっている。残念ながら前回のホームゲームでは勝てなかったけど、それでもサポーターが応援してくれていた。今日も本当に難しい試合だったんですけど、最後まで応援してくれたサポーターのおかげで掴んだ勝利だと思っています」
 
 0対0で迎えた90分に、D・オリヴェイラのパスを受けたリンスのゴールでFC東京が勝ち越し。劇的な勝利に、多くのFC東京サポーターは痺れたに違いない。
 
 ただ、FC東京のホームゲームで今季最多の観客が集まったのは、なんと言っても神戸に加入したアンドレス・イニエスタの影響だ。世界的スター選手をひと目見ようという人に溢れ、味の素スタジアムで行なわれるこの神戸戦のチケットは完売していた。
 
 ところが、イニエスタは先月末に急遽、家族と再来日するために一時帰国を発表。あいにく、この日のチケットを買ったファンは、イニエスタのワールドクラスのプレーを見ることができなくなってしまった。
 
 残念がったのは、観客だけではない。
 
 D・オリヴェイラは「イニエスタ選手は誰もが知っている世界でも有名な選手なので、もちろんやりたかった気持ちはある」と嘆く。
 
 Jリーグでプレーする他の助っ人にとっても、やはり世界的スターの不在は少しばかりショックだったようだ。
 
 それでもD・オリヴェイラは続けて、「彼だけじゃなくて今日立っていた神戸の選手も素晴らしい選手だと思っている。すべての選手をリスペクトしながら、これからプレーを続けたいと思っています」とコメント。この日対戦した神戸の選手の健闘を称えていた。

 対戦相手へのリスペクトを忘れないD・オリヴェイラの素晴らしい人間性を垣間見た。

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取材・文●多田哲平(サッカーダイジェストWEB編集部)
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