イニエスタが“国旗スパイク騒動”を起こした母国テレビ局に嘆き「無意味な論争を探している」

2018年07月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

母国メディアの指摘にツイッターで反論!

湘南戦でついにベールを脱いだイニエスタ。しかし母国メディアでは,
プレーとは関係のないとろこで注目を集めてしまったようだ。 写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 今夏にヴィッセル神戸へ加入した元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタは、7月22日に行なわれたJ1第17節の湘南ベルマーレ戦(●0-3)で、待望の日本デビューを飾った。

 来日5日目で、59分からピッチに立ったイニエスタ。惜しくも試合には敗れたものの、要所で鋭いスルーパスや強烈なボレーシュートを放ち、早くも存在感を示した。

 いまだ欧州トップクラスの実力者であることをまざまざと見せつけたイニエスタの一挙手一投足に日本のサッカーファンたちは沸き立ったが、彼の母国スペインでは、そのプレーではなく、足元に注目が集まっているようだ。

 スペインのテレビ局『Cuatro』は、イニエスタが着用していたスパイクに着目。記事によれば、湘南戦で使用されたモデルには、踵の部分にスペイン国旗が刺繍されており、「バルセロナやスペイン代表の試合では一度も履いていなかったものだ」という。

 さらに同紙は、そのスパイクを履いた理由として「カタルーニャ地方の独立騒動が関係しているのではないか?」と推測した。

 これに対し、スペイン中部のアルバセーテ出身者であるイニエスタは、自身のツイッターで記事を引用し、「日本にいる時でさえ、無意味な論争を探し求めている……」とコメント。皮肉を込めた拍手の絵文字を用いて、母国メディアへの反論を展開した。

 これを受けてスペイン紙『ABC』は、物議を醸すイニエスタのスパイクについて、「スペイン国内で起きている独立騒動を気にせず、堂々と母国の国旗を背負うことができるために着用した」との見解を示した。

 本人の意図とは裏腹に、スペイン国内に渦巻く政治的な論争に巻き込まれる形となってしまったイニエスタ。そうした母国メディアの"あら探し"がなくなり、落ち着いてプレーできるようになるまでには、多くの時間を要するかもしれない。
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