波に乗れないセレッソ――杉本健勇が3戦未勝利の現状に嘆き節「昨年は耐えて勝っていたけど…」

2018年07月26日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

「もっと前が点を取らないと」

リーグ17試合を終えてわずか3ゴールの杉本(9番)。C大阪の躍進には、このエースの奮起が不可欠だ。写真:川本学

[J1リーグ14節]C大阪0-2鹿島/7月25日/ヤンマー
 
 またもや勝点3を獲得することはできなかった。鹿島戦も敗れ、C大阪は中断明けのリーグ戦で3戦未勝利と波に乗れずにいる。
 
 原因はなんなのか。杉本健勇はこの現状を嘆いている。
 
「前も点が取れていないし……前半耐えれても後半でやられている。昨年はそれで耐えてきて勝ったけど、今は終盤になってやられている」
 
 鹿島戦でチームが露呈したのは、勝負弱さだった。序盤からパスミスが多く自らリズムを崩しては、いざ迎えた決定機ではシュート精度を欠いた。一方の守備でもマークの受け渡しやルーズボールの回収が遅れ、後手に回りがちだった。
 
 昨年のC大阪と言えば、粘りが売りのチームだった。先制点を奪われても、後半には巻き返し、いつの間にか逆転している――そうして粘り強く戦い、リーグ3位に加え、ルヴァンカップと天皇杯を制したのだ。
 
 57分に鈴木優磨に独走を許して先制点を与えた後、わずか3分で追加点を献上した試合運びの拙さが、現在の低調を物語っている。
 
 杉本は言う。
「あそこ(2失点目のシーン)も集中が切れていました。それにもっと前が点を取らないといけないと思う」
 
 集中力の欠如に加え、決定力不足も大きな課題。特に昨季得点ランク2位の22ゴールを挙げながら、今季はわずか3ゴールにとどまっている杉本の不調は、想定外だろう。
 
 課題は山積みだが、まだ5位につけていて、半分の17試合が終わっただけだ。巻き返すだけの十分な猶予がある。C大阪は浮上のきっかけを掴めるか。エースの杉本がひとつの鍵を握っていそうだ。
 
取材・文●多田哲平(サッカーダイジェストWEB編集部)
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