リバプールのアリソン獲得で窮地に立たされたカリウス…その将来について独紙が言及!

2018年07月21日 サッカーダイジェストWeb編集部

「最高級のGKが必要だった」と指揮官…

昨シーズンのCL決勝で、相手のシュートをファンブルする致命的なミスを犯して以来、その能力が疑われ続けているカリウス。アリソンの加入で、いよいよ立場は危うくなった!? (C) Getty Images

 現地7月19日、リバプールはイタリア・セリエAのローマから、ブラジル代表守護神のアリソンの獲得を発表した。

 その獲得額はGKとしては超が付くほどの破格だ。英公共放送『BBC』などによれば、2001年にユベントスがパルマからジャンルイジ・ブッフォンを獲得した際に支払った5300万ユーロ(約68億9000万円)を上回る、GK史上最高額の7250万ユーロ(約95億円)で契約したという。

 これ以上ない評価を受け、満を持してリバプールへ入団したアリソンは、「とてもハッピーだ」と喜びのコメントを口にしている。

「いつの時代も勝利を手にしてきた、このような名門のユニホームに袖を通すことができ、夢が叶ったんだ」

 こうして欧州中のビッグクラブが注視したGKを引き抜いたリバプールだが、これまでGKの駒がなかったわけではない。ベルギー代表のシモン・ミニョレ、ドイツの年代別代表に名を連ねてきたロリス・カリウスという、実績のある2人の守護神がいる。

 しかしながら、2人とも単純なミスを犯す場面が少なくなく、昨シーズンも絶対的な信頼を得るには至らなかった。とくにカリウスは、レアル・マドリーと対戦したチャンピオンズ・リーグ決勝で致命的なミスを犯し、現地メディアから敗因に挙げられたほどである。

 当時は「彼を責めないでやってくれ」とカリウスを擁護してきたユルゲン・クロップ監督だが、アリソン獲得に際しては、「私たちが彼と契約をしたのは、英語ができるグッドガイだからではない。彼が世界最高のGKだからだ」と発言。さらに「リバプールには、最高級のGKが必要だった」とも続けた。

 このドイツ人熱血漢の発言を受け、彼の母国の全国紙『BILD』は「カリウスが窮地に立たされている」と、リバプールにおけるGK事情を紹介している。

「アリソンの加入で、カリウスは大きな影響を受けるだろう。おそらく第2GKとしての役割を担うことで事は進んでいる。昨シーズンのCL決勝での2つのミスは、脳震盪によるものだと分かったが、どうやらクロップは考えを改めてしまったようだ。

 25歳のドイツ人GKは、キャリアにおいて最も難しい時期を迎えている。このままいけばカリウスには、到底満足できないベンチ生活が待っている。だが、幾度も凡ミスを繰り返す彼を、どこのクラブが獲るだろう?」

 昨シーズン終盤に正GKとしての地位を確立しながらも、一転して窮地に立たされてしまったカリウス。はたして、このまま甘んじてアリソンにポジションを譲るのか? プレミアリーグ開幕となるまでの約1か月間は、死に物狂いのアピールが求められそうだ。
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事