「最大の過ちは22年も指揮を執ったことだ」名将ヴェンゲルがまさかの赤裸々告白!

2018年07月18日 サッカーダイジェストWeb編集部

「なにもかもを犠牲にしたのは大きな後悔」

アーセナル監督時代の苦悩の日々を激白したヴェンゲル。自身の新天地は「まだ決めかねている」と話した。(C)REUTERS/AFLO

 2017-18シーズンいっぱいで契約満了となり、22年間務め上げたアーセナル監督の座を退いたアーセン・ヴェンゲル。ロシア・ワールドカップ期間中は現地入りして解説を担当したが、そのレビュー番組で発した赤裸々告白が話題を呼んでいる。
 
 フランスのラジオ局『RTL』に出演したヴェンゲルは、「アーセナルを率いて、最大のミステイクはなんだったか?」と問われ、こう答えたのだ。
 
「おそらくは、同じクラブで22年という長きに渡って指揮を執ったこと、それ自体が当てはまるのかもしれない。私は新しいことが好きで、変化が好きで、挑戦が好きな人間だ。いつからか私はその挑戦に取りつかれてしまった。いつ何時もそのことばかりを考えてね」

 
 さらに、こう続ける。
 
「なにもかもを犠牲にしたことが大きな後悔だ。信念を貫くために多くのひとを傷つけ、多くの人びとの意見や家族を顧みなかった。なにかに取りつかれた男は、それを追求するあまり、自己中心的になる。あまりにも多くのものを失ったね。最近よく訊かれるんだ。ティエリー・アンリとパトリック・ヴィエラは良い監督になるかと。もちろんイエスだ。彼らはフットボールを熟知する知性溢れる者たちだからね。ただ、覚悟はしておいたほうがいい。朝3時にふと目が覚めて『誰を使うべきか? こうしたらどうなる? 勝つための最良の方法は?』と自問自答する、そんな職業だということをね」
 
 勝利を義務付けられたメガクラブで、超が付く長期政権を築いた。その苦悩は他者が想像するよりもはるかに過酷で、尋常ではないストレスを伴うものだったのだ。
 
 10月22日で69歳になる稀代の名将。いまだ、新たな活躍の場は決めかねているという。「本当にたくさんの話をもらっているんだけど、まだ吟味しているところだ。ひょっとしたらあと2、3か月はかかるかもしれないね。私は焦っていないよ」と微笑んだ。
 
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事