「複雑だったが、決して難しい交渉ではなかった」ユーベSDが明かすクリロナ獲得の舞台裏!

2018年07月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

アニェッリ会長のGOサインで一気に交渉が進展。

C・ロナウド(右)とパラティチSD(左)らユーベ幹部は、入団会見で終始、落ち着いた表情を浮かべ、改めてその交渉がスムーズに進んだことをメディアにアピールした。 (C) Getty Images

 7月16日、ユベントスはレアル・マドリーから獲得したクリスチアーノ・ロナウドの入団会見を開いた。バロンドール受賞通算5回を誇るスーパースターが、"老貴婦人(※ユベントスの愛称)"に加わったのだ。

 世界を驚かせたビッグディールが誕生したのは、実は4月のチャンピオンズ・リーグ(CL)準々決勝でユーベとマドリーが対戦した時だった。敵地アリアンツ・スタジアムを舞台にオーバーヘッドでゴラッソを決めたC・ロナウドを、ユーベ・サポーターがスタンディングオベーションで称賛した、あの瞬間からだ。

 ユーベのファビオ・パラティチSDは、イタリア・メディア『Sky Sport』のインタビューで、「すべてはユーベとマドリーの準々決勝第1レグが終わった後に生まれたんだ。クリスチアーノがスタンディングオベーションで称賛されたときのことだよ」と明かしている。
 

「あの週、我々は彼の代理人(ジョルジュ・メンデス)に会った時に『クリスチアーノはああやって注目されたことに感銘を受けている。いつかユーベでプレーしたいと望んでいるよ』と言われたんだ。私は冷静に『分かった。夢はたくさんある。ただ、叶う夢は少ない』と返したんだ。

 それからジョアン・カンセロの取引で再びメンデスと会った時にC・ロナウドの状況を説明された。そして我々はそのアイディアを受け入れたんだ」

 C・ロナウド獲得は莫大な投資を要する一大オペレーションだ。パラティチSDは、まずユーベのアンドレア・アニェッリ会長に相談したという。すると、同会長から「話を進めろ。可能性があるかどうかを見極めよう」と指示を受けたそうだ。

「世界最強の選手と世界中で認められている選手、数々のタイトルを獲得している決定的な選手をウチに引っ張ってくる、またとないチャンスだった」

 マドリーとの交渉については、「偉大な両クラブの交渉だったし、選手サイドの希望もあった。代理人は素晴らしいプロフェッショナル。そういう時は、移籍がよりスムーズになるのが当然だ」と振り返った。

「複雑ではあったが、難しい交渉ではなかったよ。自分のチームだけを望んでいるという100%の希望が選手にあれば、すべてがよりスムーズになるのは普通のことだ。彼はすでに確信していたから、説得する必要もなかったんだ」

 こうして、ユーベのビッグスター獲得は実現した。

 パラティチSDとアニェッリ会長、ジュゼッペ・マロッタCEOは、この上ない充実感を覚えているはずだ。あとは、それが結果につながるかどうかだが、全てはC・ロナウド次第である。
 
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