欧州メガクラブ オフの最新動向をチェック|マンチェスター・ユナイテッド編

2014年07月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

中盤センターとCBは、まだ手つかずのまま。

昨夏も狙ったアンデルを、48億円相当の移籍金で獲得。イニエスタにも例えられる逸材だ。 (C) Getty Images

 ブラジル・ワールドカップが佳境を迎える一方で、欧州サッカーの移籍マーケットが活況を呈している。
 
 あるいは連覇に向かって、あるいは巻き返しを期して、戦力強化に余念のないメガクラブの動向を、シリーズでお伝えしていこう。
 
 最初に取り上げるのは、屈辱にまみれた失意のシーズンからの捲土重来を誓うマンチェスター・ユナイテッドだ。
 
――◆――◆――
 
マンチェスター・ユナイテッド
[昨シーズンの成績]
プレミアリーグ:7位
チャンピオンズ・リーグ:ベスト8
 
【獲得決定】
DF ルーク・ショー(イングランド代表)←サウサンプトン
MF アンデル・エレーラ(スペイン代表)←A・ビルバオ
【退団決定】
DF ネマニャ・ヴィディッチ(セルビア代表)→インテル
DF リオ・ファーディナンド(元イングランド代表)→未定
DF アレクサンデル・ビュットネル(オランダ代表)→ディナモ・モスクワ
MF ライアン・ギグス(元ウェールズ代表)→引退(アシスタントコーチ就任)
(※情報は7月1日現在)
 
 プレミアリーグ連覇はおろか、7位に沈んでチャンピオンズ・リーグの出場権(4位以内)さえ逃す屈辱的なシーズンを過ごしたマンチェスター・ユナイテッド。低迷からの「早期脱出」がテーマだ。
 
 最大の懸案だった新監督には、オランダの知将ルイス・ファン・ハールを招聘した。オランダ代表を率いるブラジル・ワールドカップで好采配を見せ、卓抜した手腕を改めて証明した62歳の指揮官は、再建の旗振り役としてまさに適任だ。
 
 ファン・ハールはオランダのワールドカップが終了してからの着任で、それまではアシスタントコーチに就任したライアン・ギグスが練習の指揮を執る予定だ。
 
 戦力補強は、左SBのルーク・ショーと攻撃的MFのアンデル・エラーラを獲得。イングランド代表としてワールドカップに出場したショーは将来性豊かな18歳の逸材、24歳のアンデルは仕掛け/崩しのクオリティーを高めうるスペインの俊英だ。アンデルの加入で、役割がほぼ重なる香川真司は正念場だ。
 
 喫緊の強化ポイントは、質・量ともに不足している中盤センターと、リオ・ファーディナンドとネマニャ・ヴィディッチが退団したCBで、どちらもまだ手つかずのままだ。
 
 中盤センターは、チリ代表のアルトゥーロ・ビダル(ユベントス)、ドイツ代表のトニ・クロース(バイエルン)とサミ・ケディラ(レアル・マドリー)、怪我でワールドカップは棒に振ったが、ファン・ハールが絶対的な信頼を寄せるオランダ代表のケビン・ストロートマン(ローマ)などをリストアップしている。
 
 CBは、ドイツ代表のマッツ・フンメルス(ドルトムント)、ファン・ハールの下でワールドカップを戦うオランダ代表のステファン・デフライ、ブルーノ・マルティンス・インディ(ともにフェイエノールト)、ベルギー代表のトーマス・ヴェルメーレン(アーセナル)などが主なターゲットだ。 
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