「大きな前進」「ここからがスタート」 リネカーら伝説OBはイングランドの明るい未来を確信!【ロシアW杯】

2018年07月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

「全てを費やさなければいけない」との進言も

その振る舞いをOBたちから絶賛されたイングランドの面々。20代前半のメンバーが中心となったチームは、これからが楽しみだ。 (C) REUTERS/AFLO

【7月11日・ルジニキ|準決勝 クロアチア 2-1 イングランド】

 52年ぶりの快挙達成はならなかったが、その勇姿は伝説OBたちの心を打ったようだ。

 現地時間7月7日に行なわれたロシア・ワールドカップ準々決勝、クロアチアとイングランドの一戦は2-1で前者に軍配が上がった。

 28年ぶりの準決勝に臨んだイングランドは、キーラン・トリッピアーのFK弾で先手を取ったものの、68分にイバン・ペリシッチに同点ゴールを決められると、延長戦に入った109分にマリオ・マンジュキッチにねじ込まれて万事休す。母国開催で頂点に立った1966年大会以来となる決勝進出を逃した。

 しかし、30代の選手が二人だけという若手中心で躍進を遂げた「スリーライオンズ」。そんな後輩に対し、代表OBのレジェンドたちが健闘を称えている。

 英公共放送「BBC」のキャスターを務める元イングランド代表FW、ガリー・リネカーは、試合直後に自身のツイッターを更新。「すっかり息が詰まってしまった」と書き出し、さらに次のように続けた。

「この若者たちは、絶対的な何を与えてくれた。これは大きな前進で、将来的に良くなっていくだけだ。彼らは頭を高くしていい。彼らは私たちの国の誇りだった。そして、おめでとうクロアチア」

 同じく「BBC」で解説者を務める元イングランド代表FWアラン・シアラーも、「私の期待をはるかに上回った」と呟き、「イングランドはよくやったし、ガレス・サウスゲイトも本当に素晴らしかった。彼らは僕たちに偉大なエンターテインメントをくれ、戦術を見出し、未来への希望を与えてくれた」と語った。

 28年前の1990年のイタリア大会でイングランドをベスト4に導いたクリス・ワドルは、「BBC」のラジオ番組で「ここからだ」と後輩たちに発破をかけた。

「私も他のみんなと同じように、素晴らしい大会だったと思う。だが、同時に準決勝で終わってしまうことを残念に思う。私たちは自信を掴めたが、クロアチアは我々よりも優れていたという事実から目を背けてはいけない。

 1990年からこの舞台に達するのに長くかかったわけだから、今からがスタートだと思わなくてはいけないし、成長を遂げていってくれることを信じている。今度は28年も時間をかけてはいけないんだ。そのために、草の根からサッカーに全てを費やさなければいけない」

 勇敢に戦い続けながらも、準決勝で散ったイングランド。だが、ワドルの言うように今大会の成果を次へ繋げていくためにも、まずは14日に行なわれるベルギーとの3位決定戦で、しっかりと結果を残して今大会を締めたいものだ。
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