【W杯展望|ブラジル×ベルギー】組織力と完成度ではブラジルが上。ベルギーは日本戦の逆転勝利で覚醒か⁉

2018年07月06日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

ゴールはカウンターアタックから生まれる⁉

故障者/ブラジル=ドグラス・コスタ(FW) ベルギー=なし
出場停止/ブラジル=カゼミーロ(MF) ベルギー=なし

ロシア・ワールドカップ 準々決勝
ブラジル-ベルギー
7月6日(金)21:00(日本時間27:00)キックオフ/カザン・アレーナ(カザン)
 
 
 大手ブックメーカー『ウィリアム・ヒル』の勝利オッズ(ブラジルが2.10倍でベルギーが3.60倍)も示すように、下馬評では優勝候補のブラジルが優勢。ただ、何が起きても不思議ではない強国同士のビッグマッチだ。
 
 ともにレギュラークラスのタレント力は、参加32か国のトップ5に入る豪華さ。ただ、チームとしての組織力と完成度ではブラジルが上回る。
 
 ブラジルらしい個の打開力と即興性に富んだコンビネーションを駆使した攻撃は、尻上がりに調子を上げているネイマールを軸にメキシコ戦でも猛威を振るった。中盤にいわゆる司令塔タイプが不在で、やや仕掛けが単調になりがちだが、このベルギー戦ではグループリーグ3戦目で背中の痛みを訴えたマルセロが戦列に復帰する予定で、崩しからフィニッシュまで積極的に絡んでいく世界最高クラスの左SBが、攻撃に絶妙のアクセントを加えるだろう。
 
 コンパクトな陣形を崩さない守備は、とにかく選手同士の距離間が良く、チャレンジ&カバーがいたるところで機能する。チアゴ・シウバとミランダがペアを組む最終ライン中央部の強度も高く、ブラジルのゴールをこじ開けるのはタレント軍団のベルギーでも困難を極めるだろう。
 
 ブラジルの不安材料は、サスペンションでピッチに立てないカゼミーロの不在だ。

 代役を任される可能性が高いフェルナンジーニョも能力の高いアンカーながら、ボール奪取力を含めた守備力はカゼミーロのほうが数段上。中盤のフィルター機能は確実に低下するはずで、ベルギーはエデン・アザールやケビン・デ・ブルイネが良い形でアタッキングサードに進入できれば、ビッグチャンスを作れるだろう。
 
 格下に滅法強い一方、同格以上のいわゆる列強国を不得手としてきたベルギーは、0-2から逆転勝利を収めた日本戦で自信と結束力を手に入れ、チームとして成長を遂げている可能性がある。その意味では、真価が問われる一戦と言えるだろう。
 
 ともに攻撃の大きな武器としているのが、ショート、ミドル、ロングを問わない破壊力抜群のカウンターアタックだ。リトリートした後の守備はどちらも堅いだけに、ゴールが生まれるとすれば、このカウンターアタックからかもしれない。
 
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