涙目の西野監督が約10秒をかけて絞り出した言葉は「ワールドカップの怖いところ」「追い詰めましたが…」【ロシアW杯】

2018年07月03日 サッカーダイジェスト編集部

「追い詰めましたけど、やっぱり何かが足りないんでしょうね」

ベルギーに逆転負けを喫し、西野監督は悔しさを露わにした。写真:JMPA代表撮影(滝川敏之)

 ロシア・ワールドカップの決勝トーナメント1回戦、日本代表はベルギー代表に2-3で敗れた。
 
 スコアレスで迎えた後半、先に試合を動かしたのは日本だった。48分、カウンターから柴崎岳のスルーパスに原口元気が抜け出すと、そのまま右足を振り抜いて先制点をゲット。さらにその4分後、スムーズなパス回しから中央でパスを受けた乾貴士が、無回転の強烈ミドルを突き刺し、2点のリードを奪った。
 
 しかし、日本はベルギーの反撃を受ける。69分、ヤン・ヴェルトンゲンに頭でゴールを許すと、74分にもマルアン・フェライニにヘディング弾を決められて同点。最後は後半アディショナルタイム、カウンターからナセル・シャドリにネットを揺らされ、万事休した。
 
 試合後、2点リードを奪いながら逆転負けを喫し、西野朗監督は目にうっすらと涙を浮かべていた。第一声を絞り出すのに約10秒もかかった。
 
「……まあ、ワールドカップの怖いところでしょうか。追い詰めましたけど、やっぱり何かが足りないんでしょうね」
 指揮官は悔しさを隠せない様子だったが、2ゴールを奪う攻撃的な姿勢を貫いたことには胸を張る。
 
「オフェンシブには戦えていたので。メンバーの切り方もディフェンシブな形は取れたかもしれないですけど、3点目を取れるチャンスがありましたし。ボールを持ってゲームをコントロールできた時間帯もありましたから、そのまま走りましたけど。やはり本気のベルギーだとそうなりました」
 
 ロシア・ワールドカップの戦いを終え、西野監督は「選手も1日1試合ずつ、このワールドカップのために、勝負をするために、良い準備をしてくれたと思います」と選手を称えた。敗れはしたものの、指揮官の言葉通り、日本代表戦士たちが素晴らしい戦いを見せてくれたのは間違いないだろう。

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