ともに勝ち進むための要素が揃っている
予想を覆してスペインを下した開催国(左)と、苦しんで勝ち上がってきた強豪クロアチア(右)が対峙する。 (C) Getty Images
優勝候補の一角でもあったスペインに堅守で対抗、オウンゴールで先制を許しながらも粘りで追いつき、PK戦の末に大番狂わせを演じた驚異の開催国ロシア。一方、クロアチアは有利を予想されながらもデンマークに終始苦しんだが、こちらもPK戦の末に20年ぶりの準々決勝進出を果たした。
◇今大会成績
ロシア
・グループリーグ
グループA2位:2勝1敗・5得点4失点
○5-0 サウジアラビア
得点者:ガジンスキー、チェリシェフ(2点)、ジューバ、ゴロビン
○3-1 エジプト
得点者:オウンゴール、チェリシェフ、ジューバ
×0-3 ウルグアイ
・決勝トーナメント1回戦
△1(4PK3)1 スペイン
得点者:ジューバ
クロアチア
・グループリーグ
グループD1位:3勝・7得点1失点
〇2-0 ナイジェリア
得点者:オウンゴール、モドリッチ
○3-0 アルゼンチン
得点者:レビッチ、モドリッチ、ラキティッチ
〇2-1 アイスランド
得点者:バデリ、ペリシッチ
・決勝トーナメント1回戦
△1(3PK2)1 デンマーク
得点者:マンジュキッチ
◇今大会成績
ロシア
・グループリーグ
グループA2位:2勝1敗・5得点4失点
○5-0 サウジアラビア
得点者:ガジンスキー、チェリシェフ(2点)、ジューバ、ゴロビン
○3-1 エジプト
得点者:オウンゴール、チェリシェフ、ジューバ
×0-3 ウルグアイ
・決勝トーナメント1回戦
△1(4PK3)1 スペイン
得点者:ジューバ
クロアチア
・グループリーグ
グループD1位:3勝・7得点1失点
〇2-0 ナイジェリア
得点者:オウンゴール、モドリッチ
○3-0 アルゼンチン
得点者:レビッチ、モドリッチ、ラキティッチ
〇2-1 アイスランド
得点者:バデリ、ペリシッチ
・決勝トーナメント1回戦
△1(3PK2)1 デンマーク
得点者:マンジュキッチ
クロアチアが1990年代にユーゴスラビアから独立した新興国ということもあり、両国の対戦は過去に3度しかない。直近では3年前に親善試合を行ない、ロストフ・ナ・ドヌでの一戦、ロシアはスモロフが先制するも、カリニッチ、ブロゾビッチ、マンジュキッチのゴールを許し、クロアチアに逆転されている。
残り2試合はEURO2008予選で、両国は2試合ともにスコアレスドローに終わったものの、強豪イングランドを蹴落として1、2位を占め、本大会ではロシアがベスト4入り、クロアチアもグループを首位通過して準々決勝まで駒を進めた。
◇通算対戦成績&結果
(ロシアの)2分け1敗
2015年 ロシア 1-3 クロアチア(親善試合)
2007年 クロアチア 0-0 ロシア(EURO2008 予選)
2006年 ロシア 0-0 クロアチア(EURO2008 予選)
ロシアがW杯での初対峙において、初勝利を収める可能性は十分にある。高い位置でプレッシャーをかけ、スムーズかつスピーディーに相手ゴール前にボールを運ぶサッカーは、グループリーグで猛威を振るい、スペイン戦では引いて守れることも証明した。
ゴロビン、チェリシェフ、ジューバといった攻撃のスターが次々に生まれ、アキンフェエフ、イグナシェビッチといったベテランは堅固な守備を構築、個も組織も充実し、勢いもあるなど、トーナメントを勝ち抜く上で必要な要素が揃っている。
一方のクロアチアは、言うまでもなくモドリッチ、ラキティッチといったクラブレベルでも世界的な活躍を見せているタレントが期待通りの働きを見せ、チームとしてハイレベルなプレーで、ここまで勝ち抜いてきた。
しかし、デンマーク戦では一転、パスワークを封じられて苦しみ、モドリッチの延長戦終了間際のPK失敗など、追い詰められたが、これを守護神スバシッチの好守で乗り切った。このような苦戦を経験したことで、逆に一皮剥け、ここから一気に勝ち進む可能性も出てきたと言えよう。
予想が難しい注目の対決は、7月7日(日本時間・8日午前3時開始)にソチで行なわれる。