【W杯展望|スペイン×ロシア】ホスト国との対戦の難しさを熟知する指揮官の存在は小さくないアドバンテージ

2018年07月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

ロシアは「先制点」が重要なポイントに。

故障者/スペイン=なし ロシア=ジャゴエフ(MF)
出場停止/スペイン=なし ロシア=スモルニコフ(DF)

ロシア・ワールドカップ 決勝トーナメント1回戦
スペイン-ロシア
7月1日(日)17:00(日本時間23:00)キックオフ/ルジニキ(モスクワ)


 最終戦でモロッコとシーソーゲームを展開し、辛うじて引き分けて首位通過を果たしたスペイン。一方、開催国ロシアはサウジアラビア、エジプトに連勝し、グループ突破を決めた後のウルグアイ戦を0-3で落とし、2位で次ラウンド進出を果たした。この両国が決勝トーナメント1回戦で対峙する。

◇グループステージ成績
スペイン
グループB1位:1勝2分け・6得点5失点

△3-3 ポルトガル
得点者:D・コスタ(2点)、ナチョ
○1-0 イラン
得点者:D・コスタ
△2-2 モロッコ
得点者:イスコ、アスパス

ロシア
グループA2位:2勝1敗・8得点4失点

○5-0 サウジアラビア
得点者:ガジンスキー、チェリシェフ(2点)、ジューバ、ゴロビン
○3-1 エジプト
得点者:オウンゴール、チェリシェフ、ジューバ
×0-3 ウルグアイ
 
 1勝2分けと、グループリーグでは思わぬ苦戦を強いられたスペインだが、同組の最大のライバルであるポルトガルが最終戦で躓いたこともあり、辛くも首位通過を勝ち取った。気の抜けない戦いが続く中、レギュラー陣を全3試合でフル活用しなければいけなかっただけに、中5日でロシア戦に臨めるのは大きい。

 ホスト国ロシアとの一戦は、首都モスクワでの開催ということもあり、完全アウェーの状況下で行なわれる。

 スペインにとって、ワールドカップにおけるホスト国との対戦となると、PK戦の末に敗れた日韓大会の韓国戦(準々決勝)が思い出されるが、その試合でキャプテンを務め、PK戦で最初のキッカーを担ったのが、現監督のフェルナンド・イエロだ。指揮官が開催国と戦うことの難しさを知っているのは、小さくないアドバンテージと言えるだろう。

 ロシアは豊富な運動量とプレッシングを武器とするチーム。おそらく大歓声に後押しされ、序盤から積極的に仕掛けてくるだろう。その圧力を自慢のパスワークでいなし、相手の足が止まり始めるであろう後半に一気に仕留めることができれば、スペインにとっては理想的な展開だ。

 モロッコ戦でスタメン入りし、指揮官の抜擢に応える活躍を見せたチアゴ・アルカンタラではなくコケの先発起用が予想されているのは、やはり失点の多さが原因だろう。ただし指揮官は、ミスが目立つ守護神ダビド・デ・ヘアのレギュラー落ちに関しては、完全に否定しているようだ。

 一方、戦力的に劣るロシアは、先制点を奪えるかどうかが重要なポイントとなる。早い時間帯にゴールを奪い、大観衆のサポートを受けて波に乗れれば、大番狂わせを起こす可能性は十分にある。

 スペイン対ロシアは、日本時間の今夜23時にキックオフとなる。
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事