「代表批判こそ仙豆!!」。“スーパーサイヤ人”長友佑都の味わい深い主張

2018年06月28日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

イタリアでの経験があったからこそ

長友にとっての仙豆とは?  写真:JMPA代表撮影(滝川敏之)

 ロシア・ワールドカップに向けた代表合宿中に金髪にして"スーパーサイヤ人"となった長友佑都が、ヴォルゴグラードの暑さという敵を前に自身のツィッターでこんなつぶやきをしている。
 
「ポーランド戦の街、半端なく暑い。。試合で20kmくらい走れて、スプリントしまくれるための仙豆を誰か恵んで下さい。。あー走り倒したい。」(原文ママ)
 
 仙豆(せんず)は漫画『ドラゴンボール』に登場するアイテムで、あらゆる怪我を一瞬にして治す万能薬みたいなものである。翌28日の練習後、ミックスゾーンで「仙豆は手に入りましたか?」というある記者に質問されると、長友はリラックスした表情でこう切り返した。
 
「仙豆、ないですよ(笑)。まあ、それは自分の気持ちで作ろうかなと。すごく(気持ち的に)高まっているし、冷静さもありますし、メンタル的にも良い感じなので」
 
 ワールドカップの開幕前、6月8日にスイスに敗れた頃は「このままではグループリーグで3戦全敗もある」と危機感を露わにしていた。長年代表で苦楽をともにしてきた本田圭佑に「ミスを減らしてもらないと困る」と苦言を呈すなど、代表チームが批判されるたびにメディアの前で「戦うところからやらないと」と主張しつつ、「自分の甘さ」にもダメ出しをしてきた。そういうものが、今になって実は大きなパワーになっているという。
 
「今考えたら、(代表への)批判が仙豆だったのかな(笑)。そう思えるぐらい(批判が)エネルギーになっている」
 
 イタリアでの経験があったからこそ、そうした批判を力に変えることができるのだろう。
 
「僕自身は批判に慣れているし、イタリアで戦ってきて、批判というものをエネルギーにできるということを分かっている。だからこそのツイッターのつぶやきだったし。(代表への批判が)自分たちのエネルギーになって、仙豆になって、チームをひとつにまとめるものになって、今の結果につながっているのかなと」
 
 批判という仙豆を口にした長友が、明日のポーランド戦でぶっちぎりのパフォーマンスを見せてくれることを願わずにはいられない。
 
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)

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