「ゾッとする」「一番ボールに触って欲しい人」。昌子源が絶賛する柴崎岳のゲームメイク力

2018年06月28日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「一度(柴崎に)なってみたい」

昌子は柴崎のゲームメイクをどう評価しているのか。 写真:JMPA代表撮影(滝川敏之)

 コロンビア戦に続き、セネガル戦でも素晴らしいゲームメイクを見せたのが柴崎岳だった。ショートパスを多用したかと思えば、いきなり大胆なサイドチェンジを試みる。長短のパスを自在に操り、セネガル戦では長友佑都へのフィードで同点ゴールを奪うきっかけを作った。
 
 守備面では身体を張り、1対1の局面でバチバチとやり合う。そんな攻守両面で貢献度の高い柴崎のプレーぶりは、鹿島時代のチームメイトである昌子源にどう映っているのか。まずは「ゲームメイク」について訊いてみた。
 
「(柴崎と)鹿島で長いことやっていた僕からすると、ゾッとしますよね。巧いから。そこに(パスを)出すんやとか。僕には絶対に分からない感覚なので、一度(柴崎に)なってみたいですけどね」
 
 CBの昌子からすれば、柴崎のようなゲームメーカーが自分の前方にいるとだいぶ助かるのだろう。事実、ここに預ければ大丈夫というゆとりは、DFにとってとても重要なファクターなのである。
 
「僕よりはるかに上手いですからね。僕がパンッて(パスを)出すよりも岳のパンッのほうが絶対にいい。ドリブルもパスもできる、シュートも打てるとなったら相手も嫌やろうし、だから思う存分、一番ボールに触って欲しい人やなと思いますよね」。
 
 では、柴崎のプレースタイルは鹿島時代と変わったのだろうか。そう昌子に訊くと、興味深い答が返ってきた。
 
「いや、変わってないと思います。身体とかは強くなって、球際とかもめっちゃ強くなった感じはする。でも、パスセンスとかそういうのは全然変わらない。鹿島の時と違うのは受け手側かもしれない。出し手の岳は変わってないけど、受け手が鹿島の選手と代表の選手では、質で言うと代表の選手のほうが高いかなと。だから、代表だとバンバン出しているのかもしれない、もしかしたらですけどね」
 
 そう柴崎を評する昌子だが、柴崎は柴崎で「後ろに昌子という頼もしいCBがいるから思う存分ゲームメイクをできる」と思っているからもしれない。もしかしたら──。
 
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
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