本田圭佑が持論を展開!「チョキ出されると分かってて、何でパーにこだわる必要があるの」【ロシアW杯】

2018年06月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

「サッカーの本質っていうものの考え方、価値観が変わったところがあるかもしれない」

ブラジル・ワールドカップからの4年間で本田のサッカー観も変化したようだ。写真:JMPA代表撮影(滝川敏之)

 32歳を迎えた今もなお、本田圭佑は進化を続けている。24日のグループリーグ第2戦・セネガル戦では、途中出場から貴重な同点ゴールをゲット。チームは2010年南アフリカ・ワールドカップ以来となる16強進出に大きく前進した。本田自身はこれで3大会連続でのゴールと今までと同じく有言実行で結果を出したが、メンタル面は4年前のブラジル大会とはひと味違うという。
 
「2014年からまあ、それぞれがもう一回出て結果を残したいという想いで準備をしてきた。それを結果的にこの2試合は目に見える形で表現できてはいると。14年の時のやりたかったことを西野さんがやってるなという印象です。特にセネガル戦はまさに2014年に僕らが目指した形。僕がよく言ってた自分たちのサッカーっていうところが表現できた戦い方だったのかなと思います」
 
 大会2か月前に発足した急造の西野体制で、なぜ「自分たちのサッカーを表現」できているのか。それは、むしろ「自分たちのサッカー」にこだわらないからだと本田は説明する。
 
「14年の時と比較すると明らかに違うのは 自分たちありきのところから、どちらかというと相手ありきというか。サッカーの本質っていうものの考え方、価値観が変わったところがあるかもしれないですね」
 
 4年前のブラジル大会では、自分たちのパスサッカーにばかり意識が行っていた。しかし、今回のロシア大会は違う。まずは相手をリスペクトしたうえで、なにが最善の策なのかを導き出す柔軟性が備わっている。
 
「要はまあ、相手がやることが分かっていたら、じゃんけんみたいなもの。チョキ出されると分かってて、何でパーにこだわる必要があるのっていうだけの話で」
 
 本田自身は、こうした戦術眼をイタリアでの経験で身に付けたそうだが、彼だけでなくチーム全体として「サッカーの本質」を理解しているからこそ、西野ジャパンは効果的かつ特長を活かしたサッカーを展開できているのだろう。
 
 もちろん、今の日本代表にはハリルホジッチ前体制の遺産も息づいている。本田も「結果論ですけど」と前置きしつつ、「とにかく必死にやっていくなかでいい形が出ているのは評価できると思います」と手応えを得ているようだ。
 
 引き分け以上で決勝トーナメント進出が決まるポーランド戦は、明日28日に行なわれる。本田にとっても集大成となる大舞台で、日本代表はさらなる進化を見せてくれるかもしれない。
 
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