劇的な幕切れ! アルゼンチンがナイジェリアとの死闘を制し、16強入りを決める!【ロシアW杯】

2018年06月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

決勝ゴールを叩き込んだのはDFのロホ!

86分、右からのクロスにロホ(背番号16)が合わせ、アルゼンチンが勝ち越し。この1点を守り切り、グループ突破を決めた。(C)Getty Images

【6月26日・サンクトペテルブルク|グループD ナイジェリア 1-2 アルゼンチン】

 ナイジェリアとのグループリーグ最終戦、勝たなければ決勝トーナメント進出の可能性が消滅するアルゼンチンは14分、エース、リオネル・メッシの見事なトラップからのゴールで先制した。

 ハーフウェーライン付近からのロングパスに抜け出したメッシは、トップスピードでゴールに向かいながら、ほぼ真後ろからのボールを、まずは左の太腿、次に左のインステップで巧みにコントロールし、芝に落ちたところをすかさずシュート! ナイジェリア・ゴールに鋭く突き刺さった今大会初ゴールは、利き足とは逆の右足によってもたらされた。

 6月24日に誕生日を迎えたばかりのメッシは、これが31歳初ゴールとなった。

 エースのゴールで波に乗ったアルゼンチンは、その後もアンヘル・ディ・マリアがカウンターからビッグチャンスを作り出し、さらに、そのディ・マリアが倒されて得たFKから、メッシがあわや2点目というキックを放つ。

 そして、ニコラス・タグリアフィコのオープニングショットも含め、これらすべてのチャンスを演出したのが、今大会初先発となったエベル・バネガだった。4-3-3システムのインサイドハーフの位置に入ったMFは、司令塔として機能した。
 
 だが51分、アルゼンチンは思わぬ形で同点に追いつかれる。相手CKの場面でハビエル・マスチェラーノがレオン・バログンを倒したとの判定により、PKを取られたのだ。これをヴィクター・モーゼスに難なく決められ、試合は振出しに戻った。

 引き分けなら敗退が決まるアルゼンチンは、この失点を機にミスが目立ちはじめる。メッシもずるずるとポジションを下げ、クリスティアン・パボン、マキシミリアーノ・メサ、さらにはセルヒオ・アグエロと攻撃の選手を立て続けに投入するも、ナイジェリアの壁をこじ開けられない。

 メサがエリア内で倒されても笛は吹かれず、マスチェラーノがレフェリーに執拗に食い下がるが判定は覆らない。選手、ベンチ、サポーター、すべてのアルゼンチン関係者の苛立ちが頂点に達しようかという86分、しかし、最後にドラマが待っていた。

 右サイドからクロスが入る。アグエロがニアサイドでつぶれ、その背後からゴール前に入ってきたのはメッシでも、ゴンサロ・イグアインでもなく、DFのマルコス・ロホ。右足から放たれた一撃は、一直線にゴール右隅に吸い込まれた。

 2-1、劇的な幕切れだった。アルゼンチン、生還。さらに他会場でクロアチアがアイスランドを倒したことで、"メッシとその仲間たち"はグループ2位の座を獲得し、ロシアの地で戦いを続ける権利を手に入れた。

 決勝トーナメント1回戦ではグループC1位のフランスと対戦する。

【データで見る】ナイジェリア×アルゼンチン|詳細マッチスタッツ
 

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