【ポルトガル1‐0モロッコ|採点&寸評】試合巧者ぶりを見せつけたポルトガル。MOMは2試合連続弾のC・ロナウドに!

2018年06月21日 内藤秀明・サッカーダイジェストWeb編集部

ポルトガル――チーム力の高さを感じさせる勝利。

(C)SOCCER DIGEST

[ロシアW杯グループB]ポルトガル 1-0 モロッコ/6月20日/フィシュト(ソチ)

【ポルトガル|採点・寸評】
チーム 7

ウインガーが自由気ままにアタックするポルトガルはもうない。堅牢な守備と絶対的なストライカーの得点力で勝点3をもぎ取るスタイルは、イタリア代表を想起させるものがある。この日も4分にゴールを奪うと、悠々と試合巧者ぶりを見せつけて勝利。日本代表もこの試合コントロールの上手さは見習うべきかもしれない。23分には、システムを4-4-2から4-3-3に変更。前半の途中でスムーズにシステム変更ができる部分に、チーム力の高さが感じられた。

[GK]
1 ルイ・パトリシオ 6.5

枠内シュート4本を放たれるも危なげないセービングを披露。とくに57分にはセットプレーからあわやというシーンもあったが、ビッグセーブで阻止。無失点での勝利に大きく貢献した。

[DF]
3 ペペ 6.5
35歳になっても存在感は衰えない。むしろ、ベテラン故の抜群の読みでスペースをカバー。対人戦にも相変わらず強く、安定した守備を披露。攻撃面でも右サイドに持ち出してからの左サイドへのロングボールを4本近く通しており、組み立ての部分でも寄与した。

5 ラファエウ・ゲレイロ 5.5
攻撃面でこそタイミングのいい攻め上がりや、スピードアップする縦パスを通すなど悪くないプレーを見せたが、守備面では危うい場面も。ドリブラーのアムラバトの対処に苦しみ、何度か左サイドを突破されてしまった。

6 ジョゼ・フォンテ 6.5
ペペと連携をとりながら安定した守備を披露。とりわけボックス内での集中力はすさまじく、90分間で9回ものクリアを見せた。ロングパスも冴えわたっており、両サイドに何度も振り分けた。

21 セドリク・ソアレス 6.5
強烈なアタッカーが多いモロッコを相手にしても動じず、安定した守備を披露。ペペとの連携は鉄壁だった。攻撃面での貢献はそう多くはなかったが、守備面を大きく評価したい。
 
[MF]
8 ジョアン・モウチーニョ 7(89分OUT)
パスワークの起点になり、アシストも記録。攻撃面での貢献はもちろん、驚きなのはタックル成功回数がチーム最多の6回もあったこと。身長171cmと小柄で本来テクニカルなセントラルMFにも関わらず、周囲と巧みに連携を取り、挟み込んでボールを奪うシーンが目立った。31歳ベテランのサッカーIQの高さを改めて思い知らされる一戦に。

10 ジョアン・マリオ 5.5(70分OUT)
時折テクニシャンらしいプレーを垣間見せたが、決定機を作ることはほぼなし。前半途中からポジションをセンターに移し、32本もパスを引き出すなど様々なエリアに顔を出してリズムは作っていたが、守備面での貢献度はそう高くないことを考えると若干の物足りなさを感じた。

11 ベルナルド・シウバ 6(59分OUT)
結果的に、決定機を作ることはなかったが、積極的にドリブルを仕掛け、マリオに比べると可能性は感じた。なにより、守備面でのハードワークは欠かしておらず、最低限の仕事はこなしたと言えるだろう。

14 ウィリアム・カルバリョ 6.5
恵まれた体躯を生かしたディフェンスはこの日も健在。相手の激しいプレスに遭いながらも難なくボールをキープし、ディフェンシブなタイプにも関わらず、攻撃面で足を引っ張らない。チームにとって貴重な存在だ。
 

次ページポルトガル――依然として好調を維持するエース。

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