「ネイマールはすぐに倒れる選手だった」 9年前のU‐17W杯でブラジルを撃破したスイス代表MFが当時を振り返る

2018年06月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

コウチーニョについては「昔から格が違った」と絶賛。

9年ぶりとなる世界大会でのネイマールとの再会。U-17W杯ではジャカ(写真)擁するスイスに軍配が上がったが、はたして… (C)Getty Images

 ロシア・ワールドカップ(W杯)は大会4日目の6月17日。ついに優勝候補の一角ブラジルが登場する。チッチ監督が「100%ではない」と話したエースのネイマールの状態が注目されるところだ。

 対戦するスイス代表には、かつてそのネイマールのいるブラジルを下し、世界の頂点に立った経験を持つ選手たちがいる。2009年のU-17 W杯で優勝したメンバーたちだ。

 3連敗した日本と同組だったスイスは、2連勝で迎えたグループリーグ最終戦でブラジルと対戦し、1勝1敗だったセレソンを1-0で退けた。3連勝で決勝トーナメントに進んだスイスは、ドイツ、イタリア、コロンビアと強豪国を次々に沈めて決勝に進出。ファイナルでもナイジェリアを下し、優勝している。

 当時のメンバーのひとりで、現在アーセナルに所属するグラニト・ジャカは、英紙『Guadridan』で、「ブラジルと対戦する前の僕らはすごく興奮していた。ネイマール、フィリッペ・コウチーニョ、カゼミーロがいたのを覚えている」と当時を振り返った。

「カゼミーロはその時からすでに筋肉隆々だった。いまみたいにね。『彼らと戦えるのは僕にとっても、チームにとっても素晴らしいチャンスだ』って思ったものだよ」
 
 またジャカは、「ネイマールは触れただけですぐに倒れていた。僕は彼をそういう選手だと記憶している」と、現在のセレソンの10番を厳しく評した。挑発的にも聞こえるが、「僕が覚えているのは、彼がすごく頻繁に、安易に倒れていたことだ。仕方ないだろ、本当のことなんだから」と続けている。

 そのうえでジャカは、「ネイマールは試合を決められるワールドクラスの選手だ。僕は彼の幸運を祈っているよ」と敬意を表してもいる。

「今回は試合後に彼とユニホームを交換したいんだ。2009年のときは、僕らが次の試合でユニホームが必要だったから交換できなかったんだ」

 一方で、コウチーニョについては「完全に格が違ったよ」と絶賛している。

「ネイマールのパフォーマンスとコウチーニョのパフォーマンスは、まったく比較できるものじゃなかった。コウチーニョはコンスタントに危険な存在だった。彼が覚えているかは分からないけど、僕は一生あのパフォーマンスを忘れない。コウチーニョがA代表に進むのはすぐ分かったよ。ネイマールよりシャイなタイプだったけどね」

 スイスのW杯最高成績はベスト8。最後にそこに到達したのは1954年とはるか昔のことだ。ジャカは、「僕やチームメイトたちの多くは、その記録に並ぶか、あるいは上回る大会になるだろうと思っている」と意気込んだ。

「こういう大会で大事なのは、決定力だ。チャンスは10回もない。一度チャンスがあったら、それを決めなければいけないんだ。ブラジルの評判なんて重要じゃない。僕らは彼らを倒したいんだ」

 スイスは60年以上ぶりの躍進を遂げられるのか。そして、そのための第一歩として王国ブラジルを倒すことができるのか。キックオフは日本時間18日午前3時だ。
 
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