リベンジか、返り討ちか。コロンビア戦で日本の勝機はどこに?

2018年06月18日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

ボランチの守備が最大のポイントか

果たして、グループリーグ初戦で白星を掴むのは日本かコロンビアか。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)、Getty Images

  4年前のブラジル・ワールドカップで惨敗を喫したコロンビアとの再戦。リベンジなるか、返り討ちにあうか。いずれにしても、今大会のオープニングゲームで日本と同じアジア勢のサウジアラビアがロシアに大敗したようなゲームだけは避けたい。
 
 接戦に持ち込むためにはなにより守備がポイント。自陣のペナルティエリアに入ると苦しい展開になりそうなので、できればその前、比較的早い段階で潰したい。シチュエーションによってはファウル覚悟というスタンスで守りたい。戦力だけで判断するなら日本の一枚も二枚も上手なので、それ以外の部分で上回る以外に勝機は見出せないだろう。
 
 コロンビアでもっとも警戒すべきは、攻撃の核を担うハメス・ロドリゲス。左足のクオリティ、展開力、ドリブルのすべてがワールドクラスなので、彼が前を向いてボールを動かすシーンを極力減らしたい。ハメス対策で注目したいのがは、日本のボランチの守備。組み合わせに関係なく、彼らの位置でボールを奪えるかで試合の行方が決まると言っても過言ではない。ハメスに2人がかりでも太刀打ちできないようだと、もはやジ・エンドである。
 
 
 厄介なのは、ハメスさえ抑えればいいというわけではないところ。狡猾な動き出しと抜群の得点センスを備えるラダメル・ファルカオ、長友佑都曰く「スピードお化け」のファン・ギジェルモ・クアドラードなどハメスの周辺には"頼もしい仲間たち"がいるのだ。
 
 2012年からコロンビア代表を率いる知将ホセ・ペケルマンの下、ベスト8入りした14年のワールドカップからチームの完成度は高まっており、彼ら攻撃陣の破壊力はハイレベル。それゆえ、早い時間帯での失点は避けたい。どうにか耐え凌ぎ、相手の焦りを誘うことができれば、例えば16日に行なわれたフランス戦のようなオーストラリアのように強豪国を相手に互角の展開に持ち込める。
 
 理想はもちろん無失点だが、大会史上初めてVAR(ビデオアシスタントレフェリー)が導入されたロシア・ワールドカップでは一度下された判定が覆るハプニングも想定されるので、とりわけDFにとってはシビアな戦いになる。決して鉄壁とは言えない日本の守備陣がコロンビアをノーゴールに抑えることはある意味、奇跡に近い。
 
 ということは端から0-0狙いというのは危険。どうゴールを奪うか、その手段も持っておかないといけない。
 

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