「最強のチーム」規則違反…Jリーグが湘南ベルマーレに600万円の罰金制裁

2018年06月12日 サッカーダイジェスト編集部

過去の違反事例に倣えば1000万円となるところ…

42条違反により制裁金を科された湘南。ただし若手育成の方針を遵守する姿勢に情状酌量が成された。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 Jリーグは6月12日、湘南ベルマーレにJリーグ規約第42条違反による、けん責と制裁金600万円を科すことを発表した。
 
 同規約は、「Jクラブは、その時点における最強のチーム(ベストメンバー)をもって前条の試合に臨まなければならない。なお、第40条第1項第1号から第4号に定める公式試合における当該チームの詳細に関しては、『Jリーグ規約第42条の補足基準』に定めるものとする」。

 この補足基準のうちのひとつが「J1リーグ戦およびリーグカップ戦における先発メンバー11人は、プロA契約選手または外国籍選手を合計6名以上含まなければならない。ただし、アマチュア選手、プロB契 約選手およびプロC契約選手は、当該外国籍選手に含まない」というもの。

 湘南は4月18日のルヴァンカップ4節・鳥栖戦にて、スタメンにプロA契約選手を4名しか含めておらず、Jリーグ規定42条「最強チームによる試合参加」の補足基準を満たしていなかった。

 若手の有効な出場機会でもあるルヴァンカップでは、昨季からは21歳以下を1名以上先発させるレギュレーションを新設され、今季も継続されている。その状況下で、湘南は積極的に若手を育成すべく、該当試合で21歳以下の3名を先発(3名を控え)した結果、前述の基準違反に至った。

 Jリーグは上記の理由により、過去の違反事例に倣えば1000万円相当のところ、若手育成の方針を遵守するクラブには酌量の事情があるとして、本件では600万円を科した。

 一方で湘南は、公式HPにて水谷尚人代表取締役社長の謝罪文と株式会社湘南ベルマーレ内での処分内容を掲載。
 
 水谷代表取締役社長は以下のようにコメントを発表。
「この度は、ヤマザキビスケット株式会社様はじめ、サポーターの皆様、関係者の皆様に大変なご迷惑をお掛けし、申し訳ございませんでした。Jリーグの若い選手をもっと育てていくという意向に深く、強く共感している中、一方で守らねばならない規約の理解、確認において至らぬ点があり、間違いを犯してしまいました。今後同じ間違いを起こさぬようにクラブ一同、襟を正して日々の仕事に取り組みます。今後ともご指導、ご鞭撻の程、よろしくお願いいたします」
 
 社内における処分内容は以下のとおり。
◆代表取締役会長 眞壁潔
下記、代表取締役社長水谷尚人と同額を一般社団法人Ring Smileに寄付
◆代表取締役社長 水谷尚人
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