“悪魔の左足”はいまだ沈黙… ティーラトンは神戸で本物の助っ人となれるか?

2018年06月11日 佐々木裕介

現役のタイ代表として加入。サポーターの期待度も高い選手だが

リーグ戦では11試合に出場するティーラトン。徐々に先発フル出場も増えて存在感を増している。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

 ティーラトン・ブンマタン、28歳。今季タイの強豪、ムアントン・ユナイテッドからヴィッセル神戸へやってきた現役タイ代表選手だ。

 同じくタイ代表であるチャナティップ・ソングラシンは、北海道コンサドーレ札幌躍進の歯車となり、またティーラシン・デーンダーは開幕ゴールを含む4得点を記録、リーグ首位を堅持するサンフレッチェ広島の強力FW陣の一角を担っている。

 ではティーラトンはどうなのか。神戸での"立ち位置"を検証すべく、ルヴァンカップ・プレーオフステージ第1戦、横浜F・マリノスとの試合を取材した。

「開幕当初は守備の面で不安を感じましたが、いまはもう馴染んでいます。それと足元が結構上手で、相手の裏へ良質なボールを蹴れる。僕は良い補強だったと思いますね」
「局面での個の力は魅せてくれています。でも"悪魔の左足"という触れ込みで入団した中で、その片鱗すら見られていないことはやっぱ残念ですよね」
「代表招集(6月2日の中国戦@バンコク、0-2で敗戦)を断った。初タイトル奪取へ向けて神戸に残ってくれたんだと。頼むぞ、ティーラトン!」

 アウェーの地・横浜へ集った神戸ファンのコメントからは、一定の評価と期待感とが入り混じった実直な気持ちが強く感じ取れた。
 
 ティーラトンはこの試合、定位置となる4バックの左サイドで先発し、フル出場した。しかし試合は2-4の敗戦(※第2戦は1-1で神戸は2戦合計3-5で敗退が決定)、気落ちした表情でチームバスへ乗り込もうとするティーラトン本人を直撃した。


――試合の感想を聞かせてください。
「負けてしまったことは残念ですが、アウェーで2点取れたのは大きい。次のホームゲームへ向けて気持ちを切り替え、集中していきたいと思います」

――相手の2点目(仲川輝人)、3点目(天野純)、4点目(ウーゴ・ヴィエイラ)はどれも1対1での対応に軽さを憶えたのですが?
「失点はすべて私たちのミスが影響したものだと思っています。もっと上手く連係を取れていれば違った結果になっていたと思うし、それらすべてが今後の課題です」


 正直、歯切れの悪いコメントに聞こえてしまう。敗戦の悔しさからだけのものなのであれば良いのだが。
 

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