【日本代表】本音のケンカで一体感を、ストレスを感じずに守り倒せ!識者に問うGL突破への"3か条"

2018年06月12日 清水英斗

無理にまとめても、本大会で勝てる一体感は生まれない

コロンビアとの初戦では、ハメス対策が勝敗を左右する。山口の奮闘が欠かせないだろう。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 コロンビア、セネガル、ポーランドと難敵揃いのグループH。格上の相手ばかりのグループリーグを、日本代表が勝ち抜くためには何が必要なのか。〝下剋上〞を起こすための3か条を見識のある7人に訊いた。

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清水英斗(サッカーライター)

日本のグループリーグ突破への3か条
その1 本音をぶつけ合う早期のケンカ
その2 座して死を待つ覚悟
その3 チーム全体でのエース封じ
 
 西野ジャパンは、ハリルホジッチ解任を心から喜ぶグループと、事態を招いた責任感から前を向くグループに分けられるか。その心情の違いは発言のニュアンスに出る。彼らを無理にまとめても、本大会で勝てる一体感は生まれない。2010年のスイス合宿のように、遠慮なく本音をぶつけて早期にケンカし、真のユニットへと更生したい。
 
 また、今回の相手は個の力がハイレベルだ。日本は、たとえポゼッション率30パーセントでも、恍惚の表情を浮かべて守るべき。ガーナ戦では攻め切れないことにストレスを覚え、うかつにサイドで数的優位を作りに行ったが、同じことをワールドカップでやれば、あっという間に崩壊する。退屈な試合を我慢し、座して死を待つ覚悟で戦わなければダメ。『オールジャパン』はそれが苦手かもしれないが……。
 
 そして、エース潰しも大事だ。コロンビア、セネガル、ポーランドは、ひとりのエースが戦術の中心になる。その軸を封じれば、勝点が見えてくる。ハメスにはオールコート・スッポンマーク、マネにはハードマークで中盤まで逃がす、レバンドフスキには、ハイラインをキープしてサイドの前進を止める。これらをチーム全体で実行する必要がある。

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PROFILE
しみず・ひでと/ 79年生まれ、岐阜県出身。選手目線で試合を切り取る、気鋭のライター。A代表やJリーグはもちろん、海外サッカーも幅広く取材する。
 
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