バロテッリが代表復帰戦で超絶ゴール! 亡き戦友への想いも熱い

2018年05月29日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

恩師マンチーニの監督就任で代表復帰。

4年ぶりの代表戦でいきなりゴールを決めたバロテッリ。チームメイトに祝福される。(C)Getty Images

 約4年ぶりに国際Aマッチのピッチに立ったイタリア代表FWのマリオ・バロテッリが、いきなり魅せた。

 サウジアラビア代表と戦った5月28日の国際親善試合の21分だった。相手のクリアボールをペナルティーエリア手前で拾ったバロテッリは、巧みなフェイントで敵4人を翻弄して右足を一閃。強烈なミドルシュートはゴール右隅に突き刺さった。テクニックとパワーが融合した実に"スーペル・マリオ"らしい"スーペル・ゴール"だった。

 このゴールで先制したイタリア代表は、バロテッリと交代で入ったアンドレア・ベロッティが69分に追加点をゲット。72分に1点を返されたものの、2-1で勝利を飾った。

 バロテッリは4年前のブラジル・ワールドカップでエースを担うなど実力は折り紙付きながら、ディシプリンのなさと気難しい性格が災いし、以降はアントニオ・コンテとジャン・ピエロ・ヴェントゥーラが指揮したアッズーリから遠ざかった。
 
 しかし、実に60年ぶりのワールドカップ予選敗退という失態を犯したヴェントゥーラ監督は昨年11月に解任。今月に入ってアッズーリ指揮官に就任したロベルト・マンチーニは、バロテッリをインテルでプロデビューさせ、マンチェスター・Cにも呼び寄せた恩師で、初陣となったサウジアラビア戦でもCFの先発で起用した。

 先制点以外にも攻撃の起点作りとして機能するなど、その期待に見事応えたバロテッリ。ちなみにゴールは、今年3月4日に心臓発作で急逝したダビデ・アストーリ(元フィオレンティーナDF)に捧げたという。試合後、自身のインスタグラムで、イタリア代表でともに戦ってきたアストーリの写真と「#davideastori」というハッシュタグを付けて、こうコメントしている。

「ちょっと遅かったと分かっているよ。でも、あなたは俺のパパと一緒に天国から今日の試合を見てくれていたと分かっている。このゴールは何の意味もないし、何の助けにもならないかもしれないけど、俺はあなたに捧げる」

 イタリア代表は今後、6月1日にフランス代表、同4日にオランダ代表と国際親善試合を戦う。亡き戦友への熱い想いも背負ったバロテッリのさらなる活躍に期待したい。
 

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