「真のクラックだ!」「アイドルとの別れ」退団する乾貴士にエイバル・ファンから熱き惜別メッセージが続々

2018年05月14日 サッカーダイジェストWeb編集部

似顔絵付きの横断幕、チームメイトには胴上げされて…

いつも通りの全身全霊のプレーで90分間を駆け抜けた乾。決勝点にしっかり絡み、ホームラストゲームを勝利で飾った。(C)Getty Images

 今シーズンいっぱいでチームを去る日本人アタッカーにとっては、忘れられない一日となった。
 
 5月12日に行なわれたリーガ・エスパニョーラ37節、乾貴士を擁するエイバルは本拠地イプルーアにラス・パルマスを迎えた。このホームラストゲームで乾は先発出場を飾り、見事決勝点に絡んでみせたのだ。開始5分、自身の前線へのスルーパスに抜け出したファビアン・オレジャナが相手GKを引きつけ、軽やかな反転から並走してきたシャルレスに横パス。ブラジル人FWが難なく無人のゴールに流し込んだ。乾はその後も果敢に左サイドで仕掛けては違いとなり、最後までピッチを疾走。1-0の快勝に貢献した。
 
 シーズン最後のホームゲームとあって、試合後はちょっとしたセレモニーが催された。乾はサポーターが用意した似顔絵付きの横断幕──INUI ありがとう、と日本語で記されていた──を抱えて記念撮影に収まり、同じく契約満了で退団するダニ・ガルシア、アンデル・カパらに続いて、チームメイトから胴上げされるなど、そこかしこで感動的な光景が広がった。入団から丸3年、陽気なハポネスがピッチ内外でどれだけの信望を集め、どれだけサポーターから愛されていたかが分かる。

 
 乾は自身のツイッターを更新し、その溢れる想いをこう書き綴った。
 
「エイバルでの最後のイプルアでの試合!!
最高に楽しく、幸せな時間でした!!
エイバルのサポーターの応援は常に温かくて、いつも励ましてもらいました!!
最高のスタジアム、サポーターの前でサッカーができた事は自分の一生の宝物です!!
本当にありがとうございました!!
ラストも楽しみます!」
 
 乾にはまだ1試合が残されている。敵地での最終節、アトレティコ・マドリーとの大一番だ。エイバルは現在9位で、狙うはプリメーラ(1部)での歴代最高順位。これまでの最高位は昨シーズンの10位で、もしアトレティコ戦で勝利すれば8位にまで上がる可能性がある。乾にとってはこれ以上ない、置き土産となるだろう。

次ページ「ずっと忘れないよ」「本当に絵になる男」

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事