宇佐美が反撃の口火切るヘッド弾! デュッセルドルフ、ATでの劇的な勝ち越しで2部優勝!

2018年05月14日 サッカーダイジェストWeb編集部

アディショナルタイムの波状攻撃が実った!

守勢の時間の方が明らかに長く、逃げ切られるかと思われたが、デュッセルドルフは最後に勝負をかけてリーグ優勝というもうひとつの勲章を手にした。写真はインゴルシュタット戦。 (C) Getty Images

 5月12日、ブンデスリーガ2部の第34節(最終節)が行なわれ、デュッセルドルフは3-2でニュルンベルクを下して2度目の優勝を飾った。
 
 前節でニュルンベルクに勝点で並ばれ、得失点差により首位の座を明け渡したデュッセルドルフ。勝利のみが求められる「優勝決定戦」、原口元気は定位置の2列目左、そして宇佐美貴史は2列目中央で試合開始を迎えた。
 
 立ち上がりにラマンが右サイドから立て続けにクロスを上げたデュッセルドルフだったが、すぐにホームチームがペースを握り、6分に直接FKをGKヴォルフが弾いたところをマルグライターが詰めて先制、さらに12分にも右からクロスをレイボルトが合わせてリードを広げた。
 
 相手の高い位置からの厳しいプレッシャーに苦しんだデュッセルドルフは、28分に最初のチャンスを迎えた、アイハンのクロスを原口がヘッドで合わせ、GKブレドロフがゴールライン上で弾き出したところをヘニングスが詰めるも、これもブレドロフの足によるスーパーセーブに阻まれる。
 
 その後、宇佐美が遠めから立て続けに2本のシュートを放ったデュッセルドルフは37分、ギーセルマンが左サイドから上げたクロスを宇佐美が頭で合わせると、ボールはゴール左隅に決まり、1点を返した。
 
 宇佐美の今シーズン通算8ゴール目で点差が縮まった試合は後半に突入すると、ホームチームがより攻勢を強め、幾度も決定機を作り出していく。
 
 ところが59分、原口のグラウンダーのクロスがクリアされたところを拾ったギーセルマンが、左足に持ち替えてペナルティーエリア外からシュート。ボールはドロップしながらゴール左隅に決まり、デュッセルドルフは試合を振り出しに戻した。
 
 このままでも優勝となるニュルンベルクは、ポゼッションで上回りながら、よりプレーに激しさを増し、一方のデュッセルドルフはカウンターで相手ゴールに迫っていく。72分、後半は見せ場の乏しかった原口が、カウンターから宇佐美のパスを受けて右サイドを抜け出したが、狙いすましたクロスは味方に合わない。
 
 76分に原口はニールセンとの交代でひと足先にシーズンを終了。一方、フル出場することとなる宇佐美は前半同様、遠めからでも積極的にシュートを放っていくが、枠を捉えることはできず、徐々に疲労の色を窺えるようになる。
 
 攻勢を維持し、幾度もゴール前にボールを入れていったニュルンベルクが、ホームの大サポーターの後押しを受けて優勝を決めると思われたアディショナルタイム(AT)、最後の最後にすごいドラマが用意されていた。
 
 デュッセルドルフが最後に波状攻撃を仕掛けると、ロブレンのクロスをアイハンが頭で合わせ、これ以上ないほどの劇的なかたちで決勝ゴールを奪ったのだ。
 
 1部昇格という大きな目標を達成していたデュッセルドルフは、さらに大きな勲章を手にしてシーズンを終えることとなった。2部リーグ優勝は、1988-89シーズン以来2度目のことである。
 
 ブンデスリーガ2部はこれでリーグ全日程を終了。デュッセルドルフ(優勝)、ニュルンベルク(2位)が1部へ自動昇格し、3位のホルシュタイン・キールは1部16位のヴォルフスブルクと5月17、21日に入れ替え戦を行なう。

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