「シンジ・オノを超える波及効果が…」本田圭佑の招聘を狙う豪州Aリーグってどんなところ?

2018年05月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

年俸制限のない「マーキー・プレーヤー」の候補に

パチューカを退団して新天地を求める本田。はたしてその行き先はアメリカか、スペインか、日本か、それとも豪州か!? (C)Getty Images

 現在日本に帰国し、来るロシア・ワールドカップに向けて自主トレを続けている本田圭佑。所属先のパチューカは今シーズンいっぱいで契約が満了となり、ワールドカップ後には活躍の場を移すこととなる。
 
 リーガ・エスパニョーラやMLS(メジャーリーグサッカー)、さらにはJリーグのクラブなどが新天地候補に挙がるなか、ここに来て取り沙汰されているのがオーストラリア・Aリーグ行きだ。現地キーテレビ局『SBS』や全国紙『The Newcastle Herald』など大手メディアが、その可能性を報じている。

 
 オーストラリアにおける国内リーグの運営法はMLSのそれに近く、選手保有や年俸総額などにいくつかの制限あり、戦力の偏りを極力避けている。ただし、各クラブは年俸の上限が設定されない「マーキー・プレーヤー」を2名まで持つことができる。かつてはアレッサンドロ・デル・ピエロや小野伸二、ティム・ケイヒルらもマーキー・プレーヤーとして活躍し、Aリーグを彩る華となった。
 
 この選定はクラブ単位のみならず、リーグ機構とオーストラリア・サッカー協会も協力して推進される場合が多い。来シーズンに向けてAリーグは、すでに6名の「マーキー・リスト」を作成したという。集客増やテレビ視聴率に向上に貢献できるワールドクラスのスターを招聘するのが目的で、アンドレス・イニエスタとともに本田の名が、今回リストアップされたというわけだ。
 
 全国紙『The Newcastle Herald』はその意図をこう説明している。
 
「ケイスケ・ホンダはミランでも実力を示した世界的知名度のある選手で、(オーストラリアの)国内でも人気が高い。かつてウェスタン・シドニーでシンジ・オノがファンの信望を集めたが、ひょっとしたらそれ以上の波及効果をもたらすかもしれない。アンドレス・イニエスタがリストの最上位にあるのは間違いないが、競合相手である中国や日本との資金力には差があり、Aリーグは現実的なターゲットと捉えていないだろう。ホンダの獲得に本腰を入れるのではないだろうか」
 
 

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