[J１リーグ12節]川崎０-２浦FC東京／５月５日／等々力
 
　JＪ１の12節では、川崎とFC東京の今季初の"多摩川クラシコ"が行なわれ、FC東京が２-０でライバルを下した。試合後、長谷川健太監督はまず２ゴールを奪ったセットプレーを勝因に挙げた。
 
「前節の神戸戦でもセットプレーがあったんですが、なかなか決め切れませんでした。今日のようなクラシコとかダービーというのはセットプレーがポイントになるので、選手たちにそういう話をしていました」
 
　さらにセットプレーをモノにするための対策としては、「（先発に）太田（宏介）を使いました」とキッパリ語り、こう続けた。
 
「（セットプレーは）８割はキックの精度と言われます。前節までが悪いというわけではないんですが、いまひとつ精度が出ないということがありました。まあ川崎が９失点のうち、６失点はセットプレーというのは分かっていましたし、まして今日はメンバーを大分シャッフルしてきたので、セットプレーの対応まで詰める時間はないはずだと考えていました。非常に良い形で取れたと思います」
 

　また、もうひとり勝利のキーマンに挙げたのが、ロングボールに抜け出してチャンスを作り、守備にも力を割いたFWの永井謙佑だ。
 
「謙佑は途中で『足が攣りそうです』と言っていたんですが、『攣るまでやれ』と話していました。今日は灰になるまで戦えと。そのとおり気持ちを出して戦ってくれたと思います。
 
　１-０のままだったら最後まで攣るまで使っていたと思います。でも２点目が入ったので、もう解放してあげても良いかなと。謙佑は連戦のなかでモモ裏などに張りがあり、今回も微妙な状況だったんですが、よくやってくれました。謙佑じゃないと追い付かないボールを出しても、文句を言わずに走ってくれました。彼の頑張りがなかったら後半ああいう形で押し返せなかったと思います。僕のなかでは今日は永井がMVPだと思っています」
 
　ここ５戦で４勝１分と、勝点をハイペースで稼ぐFC東京は、さらに勢いを増しそうな勝利を手にした。
 
取材・文●本田健介（サッカーダイジェスト編集部）


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