最高2000万ユーロから現在は…本田圭佑の10年を「推定市場価格」の変遷で振り返る

2018年05月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

30代にして、欧州外クラブでの評価額アップは異例

VVV、CSKAモスクワ、ミラン、そしてパチューカ。本田が積み重ねてきた10年はまさに波瀾万丈だった。(C)Getty Images

 日本サッカー界のカリスマ、本田圭佑の新天地はどこになるのか。
 
 先日、スペイン紙『MARCA』のインタビューに応え、メキシコ・パチューカでの挑戦が1シーズン限定であったことを明かした。ロシア・ワールドカップ終了後に移籍先が定まる予定だが、すでにMLSや中国スーパーリーグ、あるいは欧州復帰などさまざまな憶測が飛び交っている。
 
 そんな"開拓者"がJリーグを飛び出して海外挑戦をスタートさせたのは、2008年1月だった。オランダのVVVフェンロがスタート地点だ。あれから紆余曲折、波瀾万丈の日々を経て、10年の歳月が流れた。現在31歳。プロフットボーラーとして脂が乗り切っている。
 
 ドイツの移籍専門サイト『transfermarkt』が独自の換算方法で値踏みしているのが、全世界の選手を対象とした「推定市場価格」だ。同サイトが本田の評価額を付け始めたのは、ちょうどVVV入団時から。15万ユーロ(約1950万円)という値付けだった。

 
 VVVでは「2部降格→1年での1部復帰」などドラマチックな時間を享受し、サポーターにも大いに愛された。入団から1年半が経った2009年8月には300万ユーロ(約3億9000万円)にまで評価を高め、成り上がりに成功。翌年冬のCSKAモスクワへのステップアップ移籍に繋げるのだ。
 
 そこからは日本代表でのステータス向上と南アフリカ・ワールドカップでの勇躍、さらには継続的なチャンピオンズ・リーグでの好パフォーマンスもあり、ぐいぐいと額面を吊り上げていく。2013年上半期にはついに2000万ユーロ(約26億円)の大台に到達。これは香川真司がマンチェスター・ユナイテッド入団時にマークした2200万ユーロ(約28億6000万円)に次ぐ、日本人選手歴代2位の記録である。
 
 2014年1月のミラン移籍以降はシーズンを重ねるごとに下降を続け、いまからおよそ1年前の2017年6月には250万ユーロ(約3億2500万円)にまで落ち込んだ。しかしながら、この男が並大抵でないのはここからだ。昨夏のパチューカ移籍でふたたびコンディションを高めて上昇気流に乗ると、評価額もみるみるうちにアップ。なんと直近の更新で400万ユーロ(約5億2000万円)にまで上げてきたのだ。
 
 30代に突入した選手が、欧州外のクラブに活躍の場を移して額を大幅に上げるのは、異例中の異例である。まさに絵になる男、千両役者の面目躍如だろう。ちなみに400万ユーロは全日本人選手のなかで8番目の数値だ。

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